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12月14日-04号

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  1. 新宮市議会 2017-12-14
    12月14日-04号


    取得元: 新宮市議会公式サイト
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    平成29年 12月 定例会          平成29年12月新宮市議会定例会会議録             第4日(平成29年12月14日)---------------------------------------議員定数17名、現在員16名、出席議員16名、氏名は次のとおり。                             1番  北村奈七海君                             3番  杉原弘規君                             4番  大石元則君                             5番  松畑 玄君                             6番  前田賢一君                             7番  福田 讓君                             8番  辻本 宏君                             9番  榎本鉄也君                            10番  久保智敬君                            11番  濱田雅美君                            12番  上田勝之君                            13番  東原伸也君                            14番  田花 操君                            15番  松本光生君                            16番  屋敷満雄君                            17番  大西 強君---------------------------------------欠席議員 なし。---------------------------------------議事日程 平成29年12月14日 午前10時開議 日程1 一般質問      別冊 一般質問通告表 番号(8)から---------------------------------------会議に付した事件 日程1 一般質問      別冊 一般質問通告表 番号(8)から(10)まで---------------------------------------地方自治法第121条の規定による出席者               市長               田岡実千年君               企画政策部               部長               向井雅男君               企画調整課長           新谷嘉敏君               総務部               部長               小谷 充君               参事(防災及び危機管理担当)   西 利行君               総務課長             尾崎正幸君               財政課長             小林広樹君               市民生活部               部長               岡 雅弘君               生活環境課長           岩崎誠剛君               健康福祉部               部長兼福祉事務所長        畑尻英雄君               福祉課長             有本文彦君               子育て推進課長          平見仁郎君               健康長寿課長           河邉弘ミ子君               建設農林部               部長               田坂 豊君               都市建設課長           宇井俊治君               農林水産課長農業委員会事務局長 平見良太君               熊野川行政局               局長               名古一志君               医療センター               事務長              中前 偉君               水道事業所               所長               坪井辰実君               消防本部               消防長              海野裕二君               次長兼予防課長          川嶋基正君               庶務課長             垣内一男君               教育委員会               教育長              楠本秀一君               教育部               部長               片山道弘君               次長兼教育総務課長        北畑直子君               学校教育課長           嶋田雅昭君               文化振興課長          須崎誠久君---------------------------------------本会議の事務局職員               局長               久保欽作               次長兼庶務係長          岸谷輝実               庶務係主事            中尾 愛               議事調査係長           岡崎友哉               議事調査係主事          大居佑介             第4日(平成29年12月14日)--------------------------------------- △開議 午前10時00分 △開議の宣告 ○議長(屋敷満雄君)  おはようございます。 ただいまの出席議員は15名であります。 定足数に達しておりますので、これより本日の会議を開きます。 本日の議事日程は、別紙にて配付いたしたとおりであります。御了承願います。 本日、福田議員より、所用のため遅刻の届け出がありましたので、御報告いたします。 日程に入ります前に、昨日の14番、田花議員の一般質問における12番、上田議員の議事進行について、当局より発言の申し出がありますので、これを許可いたします。 ◎都市建設課長(宇井俊治君)  大変貴重な時間をいただきまして申しわけございません。 昨日の上田議員の議事進行に対しまして、答弁させていただきます。 まず、浮島川排水機場につきまして、田花議員が言われました、浮島川の点検・整備総括表へ運転記録簿を記載するのではにつきましては、和歌山県に確認したところ、点検・整備表でありますので、あくまでも各部の点検記録を書く様式でありますとのことでした。また、水害時のポンプ運転記録簿は、昨日の説明のとおり、浮島川ポンプ場水位記録簿に水位とゲートの操作、ポンプの操作を記載しているもので、これが正式な記録簿でありますとのことでした。 次に、市田川排水機場につきまして、操作規定に違反しているのではにつきましては、紀南河川国道事務所に確認したところ、基本操作は市田川排水機場等操作要領の第5条、洪水、高潮時の操作方法のとおりでありますが、今回は第8条の操作方法の特例を適用したものとのことでした。また、操作記録簿の委託操作責任者氏名欄都市建設課長となっているので、操作の責任者は都市建設課長ではないかにつきましては、都市建設課長は操作員を雇っている責任者ということで、操作の責任者は操作要領の第5条に「紀南河川国道事務所長は次の各号に定めるところにより機場等を操作するものとする」とあるように、あくまでも施設を管理する国土交通省でありますとのことでした。 また、説明会の資料1の2ページ目に、市田川水門・市田川排水機場の操作状況の時系列と操作記録簿とが合っていないにつきましては、確認しましたところ、操作記録簿の分は全て間違いなく記載されておりました。ただ、⑤の18時水門開操作と⑦の19時20分水門開操作につきましては、全開または全閉状態でなかったため、操作記録簿には記載しておらず、国の管理システムの記録と操作員への確認で、より詳細に記載されたものであります。 そして、操作記録簿の記載につきましては、後でつけ足したように見えるとのことでしたが、作業中の操作記録を作業終了後に整理し取りまとめたもので、上から3行目の太線までを1号ポンプと2号ポンプを記載し、その6行下の太線までを3号ポンプ、最後の2行は水中ポンプを記載したものです。 以上でございます。 ○議長(屋敷満雄君)  上田議員、よろしいですか。 12番、上田議員。 ◆12番(上田勝之君)  答弁のほう、お答えのほうは正確を期していただいたもので、了解といたします。 その中で、浮島川のポンプ場の水位記録簿とか、こういったような表題でありますとか様式の点でありますとか、そういった点、誤解を受けることのないように改善を求めていくなど、今後、県や国と話し合っていただきたいと思いますので、その点よろしくお願いしておきます。--------------------------------------- △日程1 一般質問 ○議長(屋敷満雄君)  それでは、日程に入ります。 日程1、一般質問を行います。 別冊、一般質問通告表、番号8から順次発言を許可いたします。--------------------------------------- △榎本鉄也君 ○議長(屋敷満雄君)  9番、榎本議員。 ◆9番(榎本鉄也君) (質問席) おはようございます。 それでは、議長のお許しをいただきまして、一般質問を行います。 始まる前に、この通告のちょっと変更をお願いしたいと思いまして、通告しております④の防災対策につきまして、今回、この後、我が同士であります久保議員がしっかり質問してくださいますので、私のほうは通告しておりましたが、前回の議会のように党内で不一致があってはいけませんので、取り下げさせていただきたいと思います。 そして、もう一点、順番の変更でございますけれども、最後の5番、「全米で最も住みたい街」ポートランド市に学ぶまちづくりを最初にさせていただきたいと思います。この2点の変更をお願いいたします。 それでは、一般質問に入らせていただきます。 「全米で最も住みたい街」ポートランド市に学ぶまちづくりといたしまして、オレゴン州のポートランド市は、アメリカではニューヨークなどの大都市と比べると、かなり小さな地方都市の一つにすぎませんが、にもかかわらず、全米から移住者が集まって、人口がふえ続けているというまちでございます。その要因の一つは、環境に優しいまちづくりということで、ストリートカーと呼ばれる路面電車やバスそしてライトレールという軽量の旅客鉄道など、公共の交通網が非常に発達していて、できるだけ一般の自動車が入ってこないように設計されたまちづくりだと伺っております。自転車の利用も盛んでありまして、自転車レーンの整備や、バスやライトレールに自転車ごと乗車できるようになっているということです。ポートランド市長になるには、自転車を愛用する人であることと言われるほどだそうです。 そして、このもう一つの要因は、若者の支持を集めているという点で、その理由は、住民がそれぞれ自分たちの個性を重視した生活スタイルを実現している点が大きいと言われております。例えば、ファーマーズマーケットという直売市場があるんですけれども、そこの食材をみずから選んで、その食材をその日のメニューで出すというレストランなど、非常にこだわりのある店が多くあるそうです。そして、そうした生活スタイル、まちのスタイルや価値観にアメリカの若者が憧れて、このポートランド市に移住してきているということだそうであります。 いきなりまたアメリカのまちを紹介していますと、前回はSDGsだったんで、また市政と話がかけ離れたことを言っているというふうに言われそうですけれども、私は、このポートランド市自体をまねしようという話ではなくて、このまちづくりに学び、当然、田岡市政の基本構想にあります、新宮に住んでみたい、住み続けたいまちの実現ということに対して、全米で最も住みたいまちと、これを対照させていただいた次第でございます。 しかし、実は、もう既にこのポートランド市の手法を学んでいる町がございまして、これがどこかと言いますと、この同じ和歌山県の有田川町なんです。この有田川町が地方創生の取り組みで、このポートランド市からその手法を学んで、その成果を上げているということでございます。当局は、この有田川町については御存じでしょうか。 ◎企画調整課長(新谷嘉敏君)  非常にこのポートランド市と交流を持っておりまして、まちの取り組みの中でポートランド市の方にも来ていただいて、いろいろまちづくりについて教えていただいていると。また、有田川町につきましては、民間活力というんでしょうか、まちづくりにおいて非常に民間活力をうまく導入しまして、町と一体となってまちづくりを進めているというふうに伺ってございます。 ◆9番(榎本鉄也君)  この有田川町の取り組みは、ポートランド市近隣自治体組合がありまして、ネイバーフッド・アソシエーションという住民主体の自治制度なんですけれども、これを参考に、先ほど課長がおっしゃったように、住民全員がまちづくりのアイデアの場に参加して、官民一体で地域の問題解決を図るという手法を地方創生プロジェクトの中で導入しているわけなんですけれども、この中で、若者主体のAGWというプロジェクトチームがあるんですけれども、このAGWが非常に注目されておりまして、その活動が若者世代の転入増加を生んでいるというふうに言われています。最近の調査では、有田川町に20代から40代前半の転入者数が約100人に上っていると言われております。人口が2万7,000人、うちと余り変わらないまちなんですけれども、100人の若者の転入がいるという、これは非常に特筆すべき点ではないかなというふうに思うんですけれども、市長は御存じですか。 ◎市長(田岡実千年君)  はい。有田川町の若者、民間の方々がこの取り組みに学んでいるというのは最近知りました。また、市の今、総合計画の策定委員会の中でも、このポートランド市のお話をしていただいた委員の方もおられました。 ◆9番(榎本鉄也君)  私は、この有田川町のAGWという民間の団体なんですけれども、これの話を聞いて、いろいろ調べてみたんですけれども、市長が1期目に打ち出しましたみんなの協議会というのがありましたけれども、これの、要するに完成形のような、そういうようなイメージを持ったんですけれども、こんなことを言ったら失礼なんですけれども、みんなの協議会というのは、これは失敗に終わったと思います。ですからここで、このみんなの協議会を立ち上げようという話ではないんですけれども、新宮市として、この住民参加という手法を、これをもう一度考え直してみるべきではないかなというふうに思うんですが、今の新宮市の大体全般的なやり方というのは、政策を打ち出して、その政策に諮問委員会をつくって、市民の代表といわれる方にその諮問委員になっていただいて議論をするという形をやっているんですけれども、その諮問委員会のメンバーも、大変こう言うと申しわけないんですけれども、ほとんど同じような方たちが集ってこられて、しかも、その議論の内容というのは行政主導です。行政が打ち出したこういう体制、基本構想なんかも一緒なんですけれども、行政が打ち出したことに対して、その市民の代表の皆さんが意見を述べるというか、要は市民の意見を聞くといっても、結局行政主導の形をとっていると思うんです。ですから、わかりやすく言うと、市民の声を聞きましたよというアリバイづくりのような、こういうような体制なんじゃないかなというふうに思うんです。だけれども、そのポートランド市のやり方というのは、まさにそうではなくて、本当に民間組織が主導して、そして民間の人たちがわいわいがやがやとまちづくりを議論して、それを、行政がその意見に橋渡しをして、実施できるときは行政が実施する、予算を出す。また、民間でできるところは民間で、そのまま民間の活力でやっていくという、まさにしっかりした民間主導というのが根づいているというふうに思います。 このAGWのリーダーである森本さんの話がネットに載っていまして、そのことを如実に飾らずに語っていますので、それを紹介したいと思うんですけれども、AGWの活動はピクニック、婚活イベントなどいろいろあると。講師を呼んでガチでまちづくりを学ぶ会もあると。ポートランドのまちづくりを学んでいるのも、その事業の一つだということ。自分が参加したいところに行けばいいと。まちづくりというかたいものに縛られなくてもいい。AGWは協力はしても、批判と干渉はしない。このまちでこういうことがしたいと思ったとき、共感した人が協力できる母体、それがAGWのあるべき姿だと思っていますと、こういうふうに述べております。それから、もう一点述べているんですけれども、ポートランドもそうだと聞いていますが、住んでくれとか移住してきてとは言っていない。そんなことを言わなくても、そのまちの住民が楽しく暮らしているのを見た人たちが移住してくると思うんです。僕らも肩肘張らずにまちづくりを楽しんでやれば、おのずとそういう方向に向かっていくんじゃないかと。2040年には日本で一番住みたいまちになるみたいなことを言っていますが、あながちそんなむちゃくちゃなことじゃないと思っていますと、このように非常に、本当に肩肘張らずに述べておられます。 だから、結果的に今、有田川町では、本当に若い住民を中心としたまちづくりの取り組みとか、それからイベントが活発化して、その準備や話し合いのための集会も飛躍的にふえて、若者たちが有田川町の魅力を再発見して、そして有田川町の住民としてのプライドの醸成につながっていると言われているんです。結果的に、先ほども紹介しましたが、有田川町へという若者の移住者も目に見えてふえてきて、そして喫緊の調査で、若者の移住者数が約100人に達したと聞いているわけです。 私は、この森本さんの言葉の中で、AGWは協力はするけれども、批判と干渉はしないと、この言葉に非常に共感を覚えるんです。これ、私の主観なんですけれども、新宮は何かやろうとするとすぐ批判が出てくるまちだと思うんです。また、批判から対立を生んで、本当に政争の好きなまちだなとも感じるんです。そのことが、このまちの発展を大きく阻害してきているのではと、私個人的には感じております。しかし、本当に新宮市が住みたいまち、住み続けたいまちになるためには、その批判と対立から脱却して、有田川町のように、本当に若い世代を中心に楽しく肩肘張らずにまちづくりを楽しめるまちに変わっていかなければいけないというふうに思うんです。ですから、やはり今、民間主導という話をしてちょっと矛盾するかわかりませんけれども、やっぱり役所内のバランスとしても、若い人たちが本当に楽しんでまちづくりをやっていこうという、こういう空気というか、そういうものを醸成していくべきなのではないかなというふうに思うんですけれども、市長はどうですか、いかがですか。 ◎市長(田岡実千年君)  本当にそのとおりだと思います。議員おっしゃられたように、みんなの協議会、途中で解散してしまったわけでありますが、今、いろいろ民間の団体も積極的に活動してくださっているところが幾つかありますので、そういった方々とまたしっかりと話し合いもして、また、このポートランドのまちづくりにも学びながら、そういったすてきなまちづくりをしていきたいと思います。 ◆9番(榎本鉄也君)  そういうことで、私はこの項で1点だけ、このポートランド市のまちづくりからヒントをもらってというか、考えたことがあるんですけれども、それをちょっと提案をしたいと思うんです。それは、新宮市も先ほど言いましたポートランドのように、公共交通機関をもっと使い勝手のよいものにするということを提案したいんですけれども、要はバスの活用なんですけれども、これは、この一般質問のトップに上田議員が、非常に詳しくやりましたんで、もうそこには余り触れませんけれども、1点だけ上田議員の質問と若干違うところは、私は、バスは高齢者や学生の利用者だけではなくて、本当に若い年齢層も使えるような、そういう公共交通機関になればと思っている。また、欲を言えば、ポートランドのように自転車ごと乗れるようなバスができれば、非常にまちのイメージというか、環境にいいというか、そういうまちづくりができるんかなというふうに思うんですけれども、かという私は、自分の家の200メートル先にあるファミリーマートに車で買い物に行っているんです。そんなやつがこんな話をするなと言われそうなんですが、それは、バスが、ほとんど若い人が今のバスの路線も知らないし、停留所の位置も知らない。だから、当然何時にここの停留所を出ているんだと、そしてうちの近くのバス停は何時にバスが来るんだと、どこへ行くバスなんだみたいな、そんなのは全くわからないと思うんです。だから、これから理想的な公共交通機関にするために、まず手始めとして、バス路線のちゃんとした見直し、もう何十年も路線が変わっていない、上田議員も言っていましたけれども。 それと、バスの発着時刻表、停留所の位置と時刻表、これをしっかりまとめたやつを全戸配布してみるのも一つの手じゃないかなというふうに思うんです。電車の時刻表というのは、よく新聞に挟んで来るんです。今はスマホでぴゅぴゅっとすると出てきますけれども、だけれども、路線バスというのは全く知らないです。全然、まず知ろうともしないというのがあれなんですけれども。だから、まず行政が熊野交通としっかりタイアップして、そういう周知の仕方というのをしたら、それだけでも大きく意識が変わってくるのではないかなというふうに思うんです。できたら本当に、さっき言ったファミリーマートに車で行く私が言うのは大変申しわけないんですけれども、まず市役所の職員の皆さんが公共交通機関を使って出勤すると。そういうところをやっていけば、本当に大きな経済効果にもなるし、その公共交通機関の位置づけというのが大きく変わってくるんじゃないかなと、このように思うんです。それをちょっと提案したんですけれども、当局としてはどうですか。 ◎企画政策部長(向井雅男君)  実は、この秋に医療センターのほうに受診がありましたので、バスに乗ってみました。バスに乗ると、やはり車と違って高さも違いますし、景色の違いに驚きましたし、あと、バス停の位置が自宅とやはり違いますので、その辺の不便さはすごく感じたところです。 公共交通については、これまで見直しをしたいということで、しなければいけないということで課題と思っていますし、今、議員御指摘の点はいろいろ思うところもございますし、確かにバスに乗る前に、僕も調べるのにわからなくて、担当である商工観光課のほうで、その時刻表をいただいたところですけれども、確かに広報のほうに載せるということも一つの案だと思いますし、議員御指摘の点はいろいろ検討してみたいというふうに思います。 ◆9番(榎本鉄也君)  ぜひ、そういうことも一回提案しましたので、考えていただきたいと思います。 まとめて、ポートランド市というのは、最初の始まりというのが、要するにあの車社会のアメリカで、その車社会を拒絶したまちなんです。それが、今のポートランド市をつくっている。今のポートランド市は、全米で一番住みたいまちになっているんです。今の若者の車離れというんですか、僕ら、本当に若いときは格好いい車に乗りたかって、びゅんびゅん飛ばしたいなという人が多かったと思うんですけれども、今の若者というのは、余りそういうことには関心がないんですね。車のほうもびゅんびゅん飛ばすというんじゃなくて、もう自動運転が主流になってまいりまして、本当に車の概念が変わってきていると思うんです。ですから、この公共交通機関、そういうものとあわせて見直し強化に取り組んでいけば、本当に市長が言う住んでみたい、住み続けたいまちの、まちづくりの一つのコンセプトになるんじゃないかなというふうに思いますので、よろしくお願いいたします。 それでは、次の文化複合施設の建設についてに入ります。 私は、今回の市長選で、文化複合施設の建設が大きな争点になるだろうというふうに思っておりましたが、余り大きな争点にはならなかった感じがするんですけれども、それは、あえてお二人の候補者が争点にしなかったのかなというふうな思いもしているんですけれども、しかしこの文化複合施設建設は、これからの新宮市の、まさに生き残りをかけた本当にまちづくりの重要な政策であるということは、もう間違いがないわけであります。 文化複合施設建設と、その建設地から発見されました遺構、これまでの市政の議論は、遺構を残していくか文複を建てるかという対立構造の中で、恐らく私は、先ほども言いました今回の市長選で争点となって、そして選挙後に勝利した市長のもとで速やかにこの方向性が示されて、建設が進められていくんだろうというふうに思っておったんですけれども、それに、きのうでしたか、1番議員の質問にもありましたけれども、市当局のほうで、秋にはこの一つの形を示しますということだったんですけれども、今12月、師走になってもなかなか出ていないというか出せないということで、非常に難産というか難しい問題だというふうなことがわかります。ともかく、いま一度、この遺構の調査を含めたこれからの文化複合施設建設のタイムスケジュールをちょっとかいつまんで、もう一回おさらいで言っていただけませんか。
    文化振興課長(須崎誠久君)  文化複合施設の現段階でのスケジュール案でございますが、この秋までに示したいということでしておりました施設配置の方向性について、現在、まだ検討している段階ということでございます。これを、なるべく早い時期に施設配置の方向性を定めまして、施設の基本設計、実施設計、施設の配置によっては、より必要になってくる埋蔵文化財発掘調査、この部分を今年度から平成30年度にかけて行いまして、平成31年度から32年度の2カ年をかけて施設建設の工期に充てたいと、平成33年完成という目標で進めてございます。 ◆9番(榎本鉄也君)  わかりました。 若干話がずれるかわかりませんけれども、私は、2001年に成立した文化芸術振興基本法、これについて、以前から一般質問でも取り上げさせていただいて、文化複合施設の早期の完成と、そして文化芸術振興は、教育のみならず市民福祉の向上に大きく寄与する重大なまちづくり施策だということを訴えてまいりました。そして、その建設と同時に、我が新宮市としても、その文化芸術振興基本法に基づいて文化芸術振興基本条例を制定し、そのもとで文化芸術の振興を図っていくべきだとずっと主張してまいりました。しかし、残念なことに、今ここに至りましては、そういう方向性の話はなかなか出てこなくて、当局のほうからは、なかなか示されていないと。この点からしますと、やはり今、一生懸命皆さんやってくださっている文化複合施設の議論というのは、非常に箱物づくり、ハード整備というか、そこに集中してしまっているのではないかなというふうに私は懸念しております。 それで、教育長にお伺いしたいんですが、文化芸術基本条例の制定について、以前、非常に教育長には前向きな答弁をいただいておるんですけれども、今は、その後どのような見解でしょうか。 ◎教育長(楠本秀一君)  以前、議員からも御指摘ありまして、私は、当然新宮市には必要な条例であるというふうにお答えさせていただきましたが、今もその考え方は全然変わってございませんが、ただ、今、おっしゃるように、遺構か建設かというふうなところ、その辺のところは調整をして、もう行かなければならないと思っていますが、今、新宮市にとって、プレイベント実行委員会とか、市民の方がこういうものも立ち上げていただいていますし、こういう方々が、文化複合施設ができた後には、そういう運営とか活動にかかわっていただけると思うんです。差し迫って、とにかく配置案を早急に決めた以降、並行してこういうソフト面、条例も考えていきたいなというふうに思っております。 ◆9番(榎本鉄也君)  この文化芸術振興基本法ができてから、2001年ですね、制定以降、それに基づいた個別法も相次いで誕生しているんです。例えば、2005年に成立しました文字・活字文化振興法という、こういうものもあるんです。これは、図書館の適切な配置や、司書の充実など読書環境の整備を進め、そして10月27日を文字・活字文化の日とすることも、この法律の中に盛り込まれております。このことは、教育長、御存じですか。どなたかの質問じゃないですけれども、きょうは何の日、10月27日になったら、この辺をお答えいただきたいと、文字・活字文化の日ということでございます。 この法律の制定以降、全国的な学校現場では朝の読書運動が広がっておりまして、小中高等学校の朝の読書の実施率の全国平均は、この法律ができるまでは平均50%台で推移していたんですが、現在、平成29年10月現在では、この実施率が76%まで大幅に上昇しているということです。以前、城南中学校も、この朝の読書運動で非常に荒れていた時代を克服したという実例がありまして、それは大きく発表しておりましたので、皆さんも御存じだと思うんですけれども。 ちなみに、市内の小中学校は現在、朝の読書運動、これは実施されているんですか。 ◎学校教育課長(嶋田雅昭君)  現在、市内の小中学校、読書活動を行っております。中学校の場合は、ほぼ毎朝読書の時間をもって行っております。また小学校の場合は、午後になる場合が多いんですが、ドリルタイムみたいな時間がありまして、学校の。そこで読書をしたり、ドリル、基礎的な反復学習を行ったりと、その辺ちょっと各校によって運用の仕方は変わってまいります。 ◆9番(榎本鉄也君)  わかりました。 それはそれでさておきまして、もう一つ、その基本法から個別法の話なんですけれども、2011年には、海外から借りた美術品が破損したときなどに、政府が一部補償する美術品損害補償法というもの、これも成立しているんです。これによって、保険料の減額など展示会主催者の負担軽減が図られて、これまで貸し出されなかった美術品が借りられるようになった上、入場料の軽減や子供向けの無料鑑賞会を実施するなど、一級の美術品を多くの人が鑑賞できる機会がふえているという、こういう現状があるんです。そして、またもう一つですが、これはもう以前、私、一般質問で大々的に取り上げさせていただきましたが、2012年には、劇場や音楽ホールの活性化を目指す劇場、音楽堂等の活性化に関する法律、いわゆる劇場法が成立しています。この法律は、もう御存じだと思うんですけれども、実演芸術の振興や製作者、そして実演からの人材養成に関する施策の策定、実施を国と地方自治体の役割と規定しているんです。ですから、図書館法があったけれども、ホールには法律がなかったけれども、これによって、劇場、いわゆる市民会館、こういうホールにも公共施設としての法的根拠ができたと。 そういう流れの中にあって、これからが私の文化複合施設に対する主張なんですけれども、今の文化複合施設の建設に係る議論の中で、市民会館などの、ホールなどの箱物づくりよりも、遺構をしっかり保存していくことのほうが市民のためであり、新宮市の文化振興のために絶対必要であるという、ある意味ちょっと極端かなという意見があるんですけれども、私は、この意見には真っ向から反対でございます。この反対の理由というのは、私は、この劇場法の前文に書かれている文言、これを読めばよくわかると思うんですが、教育長、劇場法の前文、読んだことございますか。 ◎教育長(楠本秀一君)  ありません。 ◆9番(榎本鉄也君)  若干長いんですけれども、紹介させていただきますと、こう書かれてあるんです。 劇場、音楽堂等は、文化芸術を継承し、創造し、及び発信する場であり、人々が集い、人々に感動と希望をもたらし、人々の創造性を育み、人々がともに生きるきずなを形成するための地域の文化拠点である。また、劇場、音楽堂等は、個人の年齢もしくは性別または個人を取り巻く社会的状況等にかかわりなく、全ての国民が潤いと誇りを感じることのできる心豊かな生活を実現するための場として機能しなくてはならない。その意味で、劇場、音楽堂等は、常に活力ある社会を構築するための大きな役割を担っている。さらに、現代社会においては、劇場、音楽堂等は、人々の共感と参加を得ることにより、新しい広場として地域コミュニティーの創造と再生を通じて、地域の発展を支える機能も期待されている。また、劇場、音楽堂等は、国際化が進む中では、国際文化交流の円滑化を図り、国際社会の発展に寄与する世界への窓にもなることが望まれる。このように劇場、音楽堂等は、国民の生活において、いわば公共財とも言うべき存在である。これに加え、劇場、音楽堂等でつくられ、伝えられてきた実演芸術は無形の文化遺産でもあり、これを守り、育てていくとともに、このような実演芸術をつくり続けていくことは、今を生きる世代の責務とも言えると、このように書かれています。 もう、これを聞いておわかりのとおり、決してホール、市民会館、こういう劇場、これはただの箱物ではありませんし、ましてや市民の娯楽のものでもない。そして、ここに書かれていることは、まさに我々がつくろうとしている文化複合施設のコンセプトそのものだというふうに思うんですけれども、教育長、いかがですか。 ◎教育長(楠本秀一君)  まさにそのとおりだと思います。私、今その文言、目的を聞いておりまして、名誉市民である西村伊作先生が「生活を芸術として」というエッセーを書いておられますが、まさしくそのとおりではないかなというふうに感じました。 ◆9番(榎本鉄也君)  ですから、私は、この法律にのっとって、本当に胸を張ってしっかりとこのホール、いわゆる文化複合施設をつくっていくべきだというふうに思うわけであります。しかし、かといって、だからもう遺構はどうでもいいんだという極端な話ではありません。まず現実をしっかり見ようじゃないかということでありまして、結局今は、その文化複合施設を建てるか、遺構が大事やから残すかで、これだけあるからどこの場所にどうやって持っていったらいいんかという、今、非常にパズルをやっているような、そういうふうな議論に終始してしまうんですけれども、最終的にはそうならざるを得ないんでしょうけれども、しかしもう一回この一番肝心な、先ほど、この文化複合施設というのは一体何のために、何を目途としてつくっていくんだという原点、それと同時に、遺構というものが一体、発見されたからそれをどうするのか、何を目的にどう保存していくのか、こういう原点の部分をもう一度しっかり議論していくべきではないかなというふうに思うんです。そこから積み上げて、この積み上がった議論、これをした後にその形が見えてくると、これが理想だと思うんです。 もう一度確認したいんですけれども、文化複合施設のコンセプト、まずこれは大きく二つあって、一つは新宮市の文化、また市民の文化力を高めて、当時スローガンでありました「人輝き文化奏でる都市」の実現であります。もう一つは、歴史、文化の拠点として、そしてここに人々が集まり交流する、いわゆるにぎわいを創出していく、この二つの大きな目的がある、それがコンセプトであるというふうに理解しております。それで間違いないですね。 ◎教育長(楠本秀一君)  そのとおりだと思います。 ◆9番(榎本鉄也君)  じゃ、今度は文化振興課長にお伺いしたいんですが、出てきた遺構、これは今後、何のためにどのように保存すべきかと。文化振興課の見解を教えてください。 ◎文化振興課長(須崎誠久君)  今おっしゃっていただいたのは、遺構の取り扱いということでよろしかったでしょうか。 ◆9番(榎本鉄也君)  はい。 ◎文化振興課長(須崎誠久君)  文化複合施設の建設予定地で重要遺構が確認されたところでございますが、現在、文化複合施設の施設配置、どのような形の配置で建設できるかということを検討しているところでございます。施設建設に当たりましては、建設予定地で見つかりました中世の川湊を現状する方向性を出させていただいているところですが、当面は文化複合施設の建設に傾注させていただきたいというふうに考えております。建設予定地で現状を保存する遺構の学術面から見た保存活用等につきましては、なかなかすぐに方向性を出すのは難しいという中で、今後研究させていただきたいというふうに思っております。 ◆9番(榎本鉄也君)  今の答弁でもわかるように、要するに、今の遺構が見つかって現状保存というのは、現実的な話をすると、まずは埋め戻して更地にしておくと。そして、しかるべきときというか、財政的にも、それからいろんな施設の、市として考えて一番適切な時期に、またそのときが来たら掘り返して、調査、研究、観光のために活用していくということですね。これは、現実問題として、今、私たちは総合計画からあの丹鶴小学校の跡地に建設するんだというふうに、ずっと時間とお金と人的力をいっぱい使ってでき上がってきたものじゃないですか。それは何のためかというと、本当に今疲弊してきている、人口減少も甚だしいこの我が新宮市の、まさに地区の再構築のために必死になってそれをやろうとしているわけじゃないですか。だから、この交付金の名前のとおり都市再構築戦略事業なんですね。この戦略を必死になってやっているときに、この場所を更地にして、そのときが来るまで待つという、そういう余裕が新宮市にあるんですか。それよりも、やはりこの再構築にかけた我々の建設目的を本当に達成するために、しっかり速やかに取り組むべきであるというふうに私は考えるんですけれども。はっきり申し上げて、遺構も確かに大事です。だけれども、それは文化複合施設の建設の中ででき得る限りの形で残すべきであって、要は文化複合施設の建設に重点を置くべきであるというふうに、私は私の個人的な考えですけれどもそう考えますが、市長の見解はどうですか。 ◎市長(田岡実千年君)  大変わかりやすく貴重な意見をありがとうございました。 先ほど、議員、今回の選挙戦の争点になっていなかったということでありますが、大きな争点にはなっていなくても、各種集会ではこのことについてしっかり私の考えも述べさせていただきましたし、選挙前の新聞社のアンケートにも、このことは建物優先して建てたいというふうな考え方も示させていただきました中で、過半数いただいて当選させていただいたということは、建物優先で建てさせていただいていいのかなというふうに思っておりまして、ただ、大変重要だと言われております川湊とか鎌倉式の倉庫については、埋め戻して、将来、どういった活用になるかは今の時点ではわかりませんが、将来のために残すべきだと思いますが、あとはいろんな保存方法を考えながら、私も議員おっしゃるとおり建物を優先していきたいというふうに思っております。 ◆9番(榎本鉄也君)  どうしても、この対立する、要するに文化複合施設が大切、遺構も大切、どちらをとるかという問題になったときに、僕、本当に、要するに箱、ハード面だけの議論に陥ってしまうと、非常に誤った方向へ行くと思うんです。小池百合子じゃないですけれども、アウフヘーベンなんですよ。要するに、対立する二つのものの、先ほど述べさせてもらいましたけれども、本当にコンセプト、この部分を、要するにアウフヘーベンというのは止揚すると言われますけれども、要するに一回とどめおいて、そしてこの二つの相反するものを高みで、高いところで融合するというか。だから、どちらも高め合う議論の中で、この二つがどう合致するかですよね。非常に禅問答みたいな話なんですけれども、考え方としては、今の政治というのは本当に、アウフヘーベンが流行語になったように、本当にそういう決断を迫られると思うんです。だから、そのときに、やはり弁証法というか、そういうものをやっぱり基盤というか基調にして考えていかなければ、非常に安価な方向に行ってしまうという危機感を覚えるんです。だから、そこのところをしっかり、賢明な市職員の皆さんですから、その辺のところはもう理解されておると思いますので、まさに箱物づくりに陥らない、本当に二つの意義を高め合う中でどう融合できるのかということを考えていただきたいなと。非常にわかりづらい話になりましたけれども、そういうことをちょっと主張させていただきたいと思います。 その中で、1個だけ僕の提案というかずっと言ってきたんですけれども、一つだけ言っておきたいことがあるので、言っておきます。この建設に当たって、ここに至ってこれだけ場所がないと至って、何で体育館の存続に執着するのかなと。この体育館を壊せば、潰せば、かなりの問題解決はできるんじゃないかなというふうに思うんです。その辺の答弁はもう要りませんので、それだけ一応私の意見として主張させていただきます。 少しこの話の視点を変えますが、ここから文化複合施設建設のこれからの話なんですけれども、要望として聞いていただきたいんですが、3年後、2020年、東京五輪・パラリンピックが開催されます。実は、オリンピック憲章では、スポーツと文化、教育の融合というのを重視しておりまして、五輪開催国に文化イベントなどの文化プログラムの実施を、これ、義務づけているんです。2012年のロンドン大会では、文化芸術イベントをイギリス全土で展開して、イギリスの観光産業の振興につながったとされているんです。それを受けて、今度政府も、この東京五輪で文化プログラムの実施を計画しているそうです。日本が世界に誇れる音楽、演劇、舞踊、そして伝統芸能などの公演や、お茶とか華道、それから和食、アニメに関するイベントを行うなどして、それらの魅力を国内外に発信していこうということが言われています。こうした取り組みを通して、その国の人材を育成したり、それからそういう愛好者の裾野を広げるなどして、いわゆる日本の文化芸術立国としての基盤を強化していこうと、そして観光産業振興などにも生かしていくという、まさに遺産を、レガシーを創出していこうということを目指しているというふうに言われております。だから、我が市も、ちょうど東京五輪を通じた、こういった大きな文化振興の流れに沿って、我が新宮市もちょうど文化複合施設の建設のつち音に合わせて、そしてこの文化芸術の振興に力を入れていくべきだなというふうに思うんです。 それと、もう一点、ちょうど平成33年、ここの通告に書かせてもらったんですけれども、文化部のインターハイと言われている全国高等学校総合文化祭、これが和歌山県開催となるんです。これ、ことしは41回、平成29年は宮城県で行われています。42回目、来年、平成30年は長野県、平成31年度は佐賀県、そして平成32年度、44回の大会は高知県、そして平成33年度、45回大会は和歌山県なんです。これは物すごく大きなチャンスだと思うんです。 ところで、全国高等学校総合文化祭、文化部のインターハイ、これ、御存じでしたか。 ◎文化振興課長(須崎誠久君)  平成33年7月に、第45回全国高等学校総合文化祭が和歌山県で開催されることを存じてございます。 ◆9番(榎本鉄也君)  平成33年度でしょう。これ、高校のインターハイなんです。ということは、今中学生。だから、中学生たちに、本当に文化芸術というものにもっともっと力を入れていただいて、そしてこの平成33年、それが見事に花開くというか、そしてまさに文化複合施設の完成と同時にそういう市民の大きな文化の盛り上がり、こういうものができるんじゃないかと。それであわせて僕は提案なんですが、新宮市を、その平成33年、和歌山県で全国高等学校の総合文化祭に合わせて、いわゆる新宮市民総合文化祭なるものを企画して、そして文化複合施設の建設を祝いながら、本当に文化芸術立市として存在を示していけばいいのではないか。まさに交流人口の獲得には物すごい大きな成果が出ると思うんです。このことを訴えたいんですけれども、教育長どうですか。 ◎教育長(楠本秀一君)  提案ありがとうございます。当然、施設ができますから、それなり、施設に合わせてプレイベントであるとか、開館後のオープニングのイベントがいろいろあろうかと思うんですけれども、私ども新宮市展は昭和27年から、これは県下でも早いほうなんですが、ずっと続けさせていただいております。あるいは市民音楽祭、伝統芸能大会等々開催しておりますので、そういったものを集中してある期間にやってみるとかいうのも考えられるところじゃないかなと思いますので、そういったことも含めて、一度検討してみたいなと思います。 ◆9番(榎本鉄也君)  市民音楽祭とか、それから、前に始まりました文化学院との提携の熊野芸術セミナー、ああいうものの発表の場とか、非常にたくさんあると思うんです。そういうものを、やっぱり市民挙げて、市を挙げて、そういう一つの大きな国の流れと、そして県のイベントにちょうど絡めれば、こっちの労力を少なくして大きな成果が得られると思うんです。それをぜひ考えていただきたい。市長はカメラマンなんで、まさにこの総合文化祭の中にも写真というのもあるんですよ。これ、19の規定部門というのがあって、各市町村に分かれてそれが展示されたりとか、それから演劇だったら演劇とかマーチングバンドとか、そういうのが分かれて開催されるらしいんですけれども、演劇、合唱、吹奏楽、器楽それから日本音楽それから詩吟とかもあるんです。それから書道、写真、放送それから囲碁、将棋、弁論と。その中で、協賛部門というのはまた別個にありまして、そこには英語とそれから軽音楽とこういうのも含まれるということで、その開催県によっていろいろ変わるということなんです。だから、非常に幅広い芸術の世界が現出するというふうに思うんです。だから、写真の愛好家はすごく新宮市も多いんです。民間の写真展もありますし、そういう発表の場を、本当に県レベルの、全国レベルの文化の行事に展示するのと、市が細々とやったのでは随分違うと思うんです。だから、そういう機会をやっぱりつくっていく。これは大きな成果につながるというふうに思うんです。 最後に、市長、見解をお願いします。 ◎市長(田岡実千年君)  今、写真の話を出していただいたんですけれども、新宮高校の写真部も、今はデジタルカメラになってちょっと変わってきているんですけれども、フィルム時代が大変優秀で、全国でも団体で賞をいただいたりとか、結構もともとレベルも高かったりしておりますので、またそういうのを復活できればと思います。 ◆9番(榎本鉄也君)  ぜひ検討をお願いしたいと思います。 ○議長(屋敷満雄君)  それでは、質問中ですが、10分間程度休憩いたします。 △休憩 午前11時03分--------------------------------------- △再開 午前11時15分 ○議長(屋敷満雄君)  休憩前に引き続き会議を開きます。 一般質問を続けます。 9番、榎本議員。 ◆9番(榎本鉄也君) (質問席) それでは、残り32分52秒。子育て環境、それから給食の問題について議論をさせていただきたいと思います。 子育て環境と幼児教育についてということで通告させていただきましたが、平成18年に学校再編と幼稚園、保育所の改革について、議会としても特別委員会を設置して取り組んだ経緯がございます。そのときに、私委員長を仰せつかっておりまして、教育長がそのときの教育次長で、一緒にやってきたわけでありますが、結果的に、そのときの議論によって今の小中学校の再編が決まって、そしてそれと並行いたしまして幼稚園、保育所の再編も行われました。そのときの幼稚園、保育所の再編改革のメーンテーマは、幼保一元化ということと、今のいわゆる認定こども園のことです。それと、その当時5歳児、1年だけの、いわゆる学校の幼稚園と言われた新宮独自の幼稚園の体制をどうするかということが非常にメーンのテーマになりました。 最終的に、その議論の答申は、ちょうど10年前ですけれども、幼保一元化というのは、新宮市では時期尚早だと。幼保一元化を、いわゆる認定こども園を公立でつくった場合に、民間の業者の圧迫につながるということで、これはするべきでないということになりました。 それと、公立で担う保育所は1園にしょうと。それで、幼稚園は、今までは小学校の中に併設されて、全部の小学校にあったわけですけれども、それをもうやめて、新宮市として公立の幼稚園1園にしようと。それは3年保育の幼稚園にしましょうということ、だけどその場合、非常に激変するので、激変緩和のために王子を、そのときは王子とは言いませんでしたけれども、もう一園だけ5歳児1園を残しておきましょうということになったわけですね。 もう一つは、幼保一元化、それを再編するときに、要するに公立の幼稚園、3年制の1園、公立は1園、1園ですね。だから、それを最終的に同じ敷地内に建てて、そして幼保一元化、いわゆるこども園を民間が担ってできますよという段階になったときに、それに対応できる施設にしてはどうかという、こういうこともつけ加えたんですね。 それと、もう一つは、三佐木蜂伏地区が旧市内のように学校の幼稚園という意識がなかったんです。ちゃんと保育にかける、かけないということで、民間と、それから公立の幼稚園、保育所と幼稚園とのすみ分けがきっちりできていたんです。新宮旧市内のほうは、保育所に3歳、4歳まで行って、それで、みんな学校の幼稚園へ行くんです、そういうプレスクール的な。だから、みんなが行くから、共稼ぎの家でも、お母さんはバイトをやめて幼稚園へ行かすとか、それから、幼稚園の学童保育をしてくれみたいな要望が出てきたりしたんですね。これはとんでもない話で、幼稚園の学童保育なんかしたら、保育所はどうするんだみたいな話で、こんなイレギュラーなことやっておったらあかんぞということで、改革の議論になって、そして先ほど言ったように、幼稚園は外に出しましょうということで、公立幼稚園は1園、3歳児の幼稚園を1個つくろうと。それで、公立の保育所は、ほとんど民間の保育所に任せて、あのとき大浜と、それから保育所が2園あったんですけれども、それを1園にするということで、今の蓬莱保育所になったと。 こうやって昔のことを話しすると、一応形的にはそのとおりになってきているんです。若干違っているのは、3年制の幼稚園が公立の保育所と同じ敷地に建てたいというのが我々の答申だったんですけれども、それは今は蓬莱小学校跡地と、もとの市民病院の跡地ということで離れてしまったということなんですね。 その議論の中で、今できたんですけれども、私は率直に申し上げて、結局10年前の改革からまた大きく変わったのは、ちょっと前にいわゆる子ども・子育て支援法ができて、それによってがらっとまた変わってしまったんですね。だから、非常にそのときに議論したことが、ほとんど中身が非常に変わらざるを得ないというか、考え方を変えざるを得ないという形になっているのが現状です。それで、そういう流れの中から、今の幼稚園、保育所の体制を見た場合、今度は三佐木蜂伏地区に初めて認定こども園が2園できると。非常に複雑というか、いろんなものができ過ぎたなみたいな形なんです。 要するに、幼稚園だけ見ても、1年制の幼稚園がある。3年制の幼稚園がある。そして、認定こども園の幼稚園の部分もあるということですよね。保育所が私立、それから公立、それだけに非常に保護者の立場に立つと、どこに私の子供を入れるのが最適なんだろうかということが、非常に選択が多過ぎるということはないんだろうけれども、難しいなというふうに、保護者の目から見ると、そういう状況が現出しているんではないかなというふうに思うんですよ。 今回、そんな中で、三佐木蜂伏地区のほうで認定こども園が二つできたわけですね。それが私立でできた。これは、僕は、流れとしては非常にベストな形になったかなと思うんです。というのは、僕らが出した答申にあったように、今まで三佐木蜂伏地区は一切手をつけていなかったんですね。幼保については、うまく機能していた、縦分けができていたから。ところが、幼稚園の定数が減ってきたという中で、だけど、幼稚園のニーズは完全になくなったわけではない、まだあるので。それを、今度はどうするかというときに、今度のまさに子ども・子育て支援法の中の認定こども園、これを、しかも私立のほうで担っていただいてできたということは、非常に、改革としては非常によかったんじゃないか、方向性としてはよかったかなとは思うんです。 ただ、じゃ、これを保護者の立場から見たときに、まず認定こども園というのがどのくらい認知されているのかというのも、ちょっと不安になるんですよ。僕らは、子ども・子育て支援法をある程度かじっているので、認定こども園というのは、今まで幼稚園は文科省で保育所は厚労省という、非常に二つの縦割りの省庁の中で大変いろんな障害があったんですけれども、それを今回は内閣府の管轄ということになったということで、その中で、認定こども園の種類が幼保連携型とか、幼稚園型とか、保育園型とかと。それからもう一つ地方裁量型とかあると。これだけ話しただけでも、我々もわけわからなくなるんですけれども、保護者のほうもさっぱりわからんというのが現状なんじゃないかなと思うんです。 ここでちょっとお伺いしたいんですけれども、この間、私立の認定こども園を開設するということで説明会を開催したというふうに聞いているんですけれども、このときの参加者の対象範囲と、それと、このときの保護者の反応はどんなものだったのか教えていただけますか。 ◎子育て推進課長(平見仁郎君)  今御質問の件でありますが、各教育・保育施設の申し込み前に、三輪崎、白梅両保育園にて子育て推進課、学校教育課同席のもと、認定こども園の入園説明会を行いました。対象者につきましては、制限を設けずに、入園希望者だけではなく、在園児や地域の方々にも来場していただいております。 説明会の流れとしましては、まず事務局から認定こども園の概要を説明しまして、続いて園より園の特色や教育・保育の内容の説明、最後に申し込み期間や申し込み方法等を説明後、質疑応答の時間を設けまして、約1時間ほどで終了という形になりました。 三輪崎保育園につきましては、11月10日実施、出席者は15名、白梅保育園につきましては、その翌週の15日に実施しまして、出席者は10名ほどでした。主な質問、意見ということで、保護者の方から、入所中に認定区分の変更は可能なのかとか、あと1号認定のクラス分けはどうなるのかとか、今までの保育内容を変えないでほしいなどの質疑とか意見とかをいただき、今議員おっしゃられているように、保護者の反応はということで、私も考えてみたら、初めて聞く認定こども園ということで、皆さんかなり戸惑いもありましたし、それと、わかっている方は、同じ方が何度も質問とかしていましたので、ほとんどの方は、率直なところ1回だけの説明会ではわかりかねるので、どの会場も、私のほうから最後に、子育て推進課のほうへいつでも連絡なりをいただいたら御質問に答えさせていただきますと、そういうふうに残して一応終了したようなわけです。 以上です。 ◆9番(榎本鉄也君)  本当に今の答弁でもわかるように、保護者のほうは、いろいろ勉強した人はいろいろわかっていると思うんですけれども、ほとんどの人が非常に戸惑っている現状があると思うんです。そこには、まずベースが、これは教育長にお伺いしたいんですけれども、そもそも幼児教育というのはどういうもので、保育所では幼児教育は受けられないのか。 認定こども園という、幼稚園、保育所というのが非常にクローズアップされてきたときに、どっちも同じようにやっているんだけれども、中には、やっぱり幼児教育を受けさせたいから幼稚園へ行くんだというんです。じゃ、保育所へ行かせたら、幼児教育受けられないのかと。教育長、ちょっと意地悪な質問かもわからないですけれども、そもそも幼児教育とは何であって、保育所はどうなんですか。 ◎教育長(楠本秀一君)  大上段に幼児教育とは何ぞやと言われても非常に難しいかと思うんですが、保護者が、学校へ入るまでに子供をしつけするとか、あるいは絵本を読んであげるとか、そういったものも幼児教育ですし、最近は見られませんが、以前は隣近所の方が子供を預かるよとか、そういったことも、その中で幼児教育というのはあったんじゃないかなと思います。 今日、幼児教育と言われていますが、組織的に保育所であるとか幼稚園である、それの中で受ける幼児教育というのは、やっぱり保育士、あるいは幼稚園のほうは教諭というんですが、先生が子供といかにつながって、子供の資質、あるいは能力というのを育てていくか。この時期は人間として一番大切な人格を形成する基礎でありますので、しっかりとその辺のことはつながって、教えていただく。それは何であるかといえば、遊びを通して他者を認知するであるとか、ルールを守るであるとか、あるいは童謡を歌ったり、あるいは自然と親しむとか、そういった活動を通じて子供たちの感性、資質、能力を育てていくのが幼児教育ではないかなと思っています。 じゃ、保育所では幼児教育をやられていないのかと言われますけれども、当然全国の市町村には幼稚園を経営している自治体もあります。保育所しかない自治体もあります。そこで小学校へ皆さん送り込んでいただくわけで、市内の校長先生に聞きますと、当然保育所から来る子、幼稚園から来る子、1年生を迎えます。どの子も差がありませんということで、平たく言えば、保育所でも幼児教育は行われておると。幼稚園でやるのは特別な幼児教育かというイメージがあるかと思うんですけれども、何ら変わりはないかなというふうに私は思っております。 ◆9番(榎本鉄也君)  そのとおりですよね。実際、保育所でも幼児教育は行われているわけであって、幼児教育は幼稚園の特権でも何でもないわけなんでありまして、そこら辺の理解というものをきっちり保護者に理解していただく必要があるんじゃないかなと思うんです。 10年前までは、さっきちょっと説明しましたけれども、本当に10年前までは4歳までは保育所に行って、5歳になったら、みんながその学区の幼稚園へ行くと。いわゆる学校の幼稚園と呼ばれて、それで運動会もその小学校で一緒に行われる。まさにプレスクールといった体制ができ上がっていて、もともと幼稚園は、学校の幼稚園の園長は、学校の校長先生が兼任されていたんですよね。そのことから見ても、まさに学校の幼稚園、それは新宮独自の体制だったんですね。 だから、保護者の皆さんは、何の迷いもなく、この道順に沿っていったんですよ。だから、私の子は5歳になったら行きますよ。幼稚園です。それは当然みんなが行くし、自分の行く学校の準備が、もし保育所に残ったらできないんじゃないかと。それから友達もできないんじゃないかというのがあって、いや応に向こうへ行ったと。だけど、本当に幼稚園は、短時間保育は無理だという家庭だけは仕方なく残ったというのかな、そういう形だったんで、5歳児の入所の体制も、私立の保育所のほうにもできていなかったというのがあるんです。だから、ぐわーんと5歳児が激減するわけですよ。 だけれども、保護者としたら、迷いなくその方向性が示されておるわけですよ。我々は、保護者のほうから見ないと、こっちの専門的な体制からどうしても見てしまうので、それを保護者に説明して回るという形なんですけれども、実際、今までとってきた体制というのが、きっと保護者の間では、専門的に見ると非常に、1年制の幼稚園、しかも保育にかけるかけないなんていうのを超越した、まさにプレスクールのものが実在していて、これは改革しなきゃいけないじゃないかなというふうに僕らも思って改革したけれども、今振り返ったら、本当に保護者にとってみたら非常にわかりやすい、まさに幼稚園が幼児教育の場というふうにはっきりするんですよね。みんなが4歳になったら、幼児教育を受けに行くんだという。そういうものを改革してしまったんですよね。おまえらが改革したのに、今さら何を言うなんて言われそうなんですけれども、だけど、実際そういうことがあって、道順がつくられてきたのを、子ども・子育て支援法ができたこともありますし、平成18年の改革のあれもあって、今大きく変わっていこうとしている。実際、施設の整備も変わったと。そういう中で、もう一回保護者の立場に振り返ったときに、本当に保護者というのは迷うと思う。自分の進路というのは迷うと思う。 それと、もう一つ重要なのは、今度2020年4月には、幼児教育の無償化が始まる。幼児教育の無償化が始まったとき、これがまた大きな保護者の迷いになる。というのは、さっき説明した10年前の、幼稚園に5歳児になったら行かせるという、もう一つの大きな理由は、保育料が安かったんですよ。本当に保育園で2人、3人入れていると、物すごい額の保育料を払わなきゃいけない。サラリーマンはすごいんですよね、ガラス張りだから。5万円とか、そんなのが保育料で払うんですよ。お母さん一生懸命パートしていても、一体何のためにパートしているのみたいな話だったんで、だけど、5歳まで待ってやと、5歳になったら幼稚園へ行ける。幼稚園7,000円だったかな。だから、皆がーっと行ったんですよ。そういう道順がつくられていたんです。 今度は、全部が逆になって、しかも、保育料は全部みんなただですと。そうしたら、私の子供はどこに行かせるのが最適なのかと。それで、さっき言ったように、今の新宮市の体制を見てください。まだ昔の10年前のプレスクール的な感覚が残る王子幼稚園あるんですよね。3年制の幼稚園がある。だけど、3年制の幼稚園も、5歳児は定数多いんですね。ということは、まだ保護者の皆さんには、プレスクール的な、5歳児にこっちの学校の幼稚園へ行かせるというという感覚が残っているんです。だから、王子ヶ浜小学校に行く子供たちは王子幼稚園、神倉小学校に行くのは3年制の丹鶴幼稚園。旧態、アンシャンレジームみたいなやつがここら辺の中に残っていると思います。残っていないのもあると思います。新しい層はね。 そしたら、じゃ、このときに、保育所は私立もある、そういう中でどうやって保護者の子供さんを、どういう施設がいいですよという、道先案内というものが必ず必要になってくると僕は思うんです。 ちょっとはしょりますけれども、僕はそういう意味で、今早急にやらなきゃいけないことは、ずっと主張していますけれども、日本版ネウボラという、要するにワンストップの子育て窓口ですね、それをやっぱり早急に立ち上げて、そしてまずネウボラほど広範囲じゃなくて、まずは就学前の保育と幼児教育という形で、保護者の相談にしっかり乗ってあげる。そこに専門のコンシェルジュが必要だと思うんです。そういう体制を整えないと、本当に今後非常にいろんな保護者からの迷いというか、いろんな注文というか、そういうのが出てくるというふうに思うんですが、当局どうですか。今の体制はどういう形になっていますか。 ◎子育て推進課長(平見仁郎君)  本当に保護者の選択に混乱を来すというお話はすごくわかります。現在、保育所、幼稚園、認定こども園の選択肢に悩んだときですが、まず、子供が1号認定なのか、2号認定なのか、3号認定に当たるのかの判断になると思うんです。2号、3号認定は、保育所、認定こども園の選択となるため、私ども子育て推進課、また1号認定につきましては、幼稚園と認定こども園の1号認定の部分については、学校教育課が相談窓口となると思います。 保護者に対しましては、保育所等の利用調整等に当たって、やっぱり寄り添う支援が求められておりまして、先ほども榎本議員もおっしゃいましたように、国は、保育のコンシェルジュの設置を推進しておりまして、その中で、子育て推進課においては、入園申し込みの受け付けの際、保育所等への円滑な入所のための保護者のさまざまな相談に対しまして、保育コンシェルジュ的な、全国ではまだ少ないんですけれども、そういう対応を心がけておりまして、インフォームド・コンセント的な円滑入所等のための対応を行っております。 また、9月の議会のとき、議員から日本版ネウボラという話を聞いて、お答え申したわけなんですけれども、うちのほうは子育て世代包括支援センターという設置を行いまして、それはワンストップ総合窓口において、妊産婦から子育て家庭の個別ニーズを把握した上で、情報提供、または相談、支援を行い、必要なサービスを円滑にできるようきめ細やかな支援体制を確立しなければならないと考えております。 ◆9番(榎本鉄也君)  ともかく、さっきいろいろ時間がなくなって前後してしまったんですけれども、やっぱり保育料がただになって、そしていろんな施設ができた。じゃ、やっぱり保護者の悩みは、本当に幼児教育というのがどこまで私の子供にちゃんとできるのだろうかと。保育も含めて、やっぱり教育がそこできっちりなされるのか、平等になされるのかというのが非常に問題になると思うんです。 市長が始めた幼稚園からの幼児教育というのがぽんとある。そしたら、たくさんある施設で、本当に英語教育が平等に機会均等に行われているのかと。そういうことが非常に大きな問題になってくると思うんですよ。しかも、保育料がただになったら。だから、よりいいところへ行かせたいですから、だから、どういうふうにそれを指し示してあげるか。非常に専門的な知識の豊富なコンシェルジュがやっぱり必要になってくると思うし、その窓口はしっかりつくっていかないといけないというふうに思います。 余り時間がないので、最後の食育と給食費のことに行きたいと思うんですけれども、ともかく、市長が1期目のときに、給食費を無料化しようという公約があってやったんですけれども、結局学校給食法に抵触するということと、それとやっぱり財政的な面で厳しいということで潰れてしまったんですけれども、今給食の状況を若干教えていただけませんか。どういう形になっているんですか。 ◎教育部次長兼教育総務課長(北畑直子君)  学校給食の現状ですけれども、学校給食、平成5年から始まっておりまして、その当時、学校が給食費を管理するということで行っておりました。平成25年から、それが市の一般会計に計上するという、いわゆる公会計化というふうになって、教育総務課のほうが所管させていただいております。 保護者からの給食費なんですけれども、実は、市長公約もあり、平成22年、平成23年、平成24年と、小学校の給食費については1カ月1,000円の補助金を出しておりました。それの決算額は1,600万円から1,700万円という状況であります。その当時は、小学校は1カ月4,500円いただいておりましたけれども、公会計化後は、小学校は1カ月3,400円という形で徴収させてもらって、1カ月1,100円ほど安い形で徴収させていただいているわけなんですけれども、平成28年度決算で、給食費の収入は、小学校、中学校、中学校も平成28年度で完全中学校給食が実施されております。それで、給食費の収入については約8,000万円です。未収金につきましては、平成25年度の公会計化になってから以降の繰り越しで約170万円ほどの未収が上がっております。 ◆9番(榎本鉄也君)  こういう状況なんですけれども、本当に市長、あのころを振り返ってみますと、市長の公約というかマニフェストというのは、ほとんど議会にことごとく反対されたような、そんな思い出があるんですけれども、憲法の第26条では、小中学校の義務教育は無償とされているんですけれども、教育基本法では無償は授業料だけとされていて、そして学校給食法では、学校給食は保護者負担とされているんですね。でも、今本当に全国のあれを調べますと、61市町村が給食の無料化に踏み切っているんですね。栃木県の大田原市というところは、29校分、2億6,900万円ほど計上しているということなんです。それで、法律上からいくと、本当にそれは法律を逸脱しているということも言えるかもわかりませんけれども、でもこの裏には、やはり平成17年の食育基本法というのができて、食育というものが非常に学校給食の子供たちの教育への役割というか、それが大きく認識されてきたと思うんです。だから、教育の一環としての給食ということで、義務教育の無償化という形のところに結びついていくんじゃないかなというふうに思うんですが、法解釈はどうでもいいんですけれども、ともかく市長、これ大変難しい話かもわからんのですけれども、給食の無償化というのは、いろいろとメリットが出てくると思うんですよ。家計の教育費負担軽減だけでなく、給食費の徴収業務がなくなって、教職員の負担が減ったり、それから、また子育て世代の、先ほどの話じゃないですけれども、移住・定住につながっていく、そういうようないろんな効果が出ると。また、我々は、小中学校の医療費無償化をやってきた。だけど、給食、食育というものに力を入れることによって、医療費を下げることができると思うんです。そういう目に見えた効果というものを検証しながら、そういう政策を実施していくべきだと思うんです。 いきなり唐突なんですけれども、市長、また無償化、頑張ってやってみましょうよ。 ◎市長(田岡実千年君)  1期目公約しといて、こういうこと言うのもなんですが、今保護者から材料費としていただいている8,000万円を、どうやって捻出していくかということになろうかと思うんですが、検討したいと思います。 ◆9番(榎本鉄也君)  乳幼児医療費もいっぱいかかるけれどもと言いながらできたんで、どこかにできるあれがあると思いますので、しっかりこれから訴えてまいりますので、よろしくお願いします。 以上で終わります。 ○議長(屋敷満雄君)  昼食のため、午後1時まで休憩いたします。 △休憩 午前11時51分--------------------------------------- △再開 午後1時00分 ○議長(屋敷満雄君)  休憩前に引き続き会議を開きます。 一般質問を続けます。--------------------------------------- △久保智敬君 ○議長(屋敷満雄君)  10番、久保議員。 ◆10番(久保智敬君) (質問席) それでは、一般質問をさせていただきます。 まず、台風21号の被害と今後の対策についてであります。 気象庁の情報では、6年前の紀伊半島大水害では、最大1時間降水量では、新宮市で1時間に132.5ミリを観測し、これは1976年の統計開始以来の観測記録を大幅に上回ったと。そして、今回の台風21号では、発達した雨雲や本州付近に停滞した前線の影響により、西日本から東日本、東北地方の広い範囲で大雨となった。特に和歌山県新宮市では、48時間に888.5ミリを観測し、観測史上1位の値を更新するなど、21日から23日にかけて、近畿地方や東海地方を中心に500ミリを超える記録的な大雨となったとあります。本当にうれしくない記録の更新であります。旧新宮市では600件を超す床上浸水、前回の熊野川の氾濫で浸水したのとは違って、内水面に降った雨の排水ができなかったことによる浸水であります。 この対策を考えるときに、低い土地だから仕方がないでは済ませるわけにはいきません。最近の豪雨を考えますと、今までの考え方を少し変えてみる必要があります。そして、早急な具体的な取り組みが求められております。 佐野、三輪崎地区においては、佐野川上流の一部氾濫、荒木川の氾濫もあります。今回のこの質問はここらを中心とした内容ですが、その前に伺っておきたいことは、激甚災害指定を受けて復興事業が進められますが、今回の補正予算の中にもあるんですが、これに漏れたところ、どうなるのか。例えば、熊野川町の赤木川の氾濫で農地へ流れ込んだ土砂、また佐野川も、荒木川もあります。こういった撤去、前回は、これはもう個人負担なしで行われましたが、今回は3割負担と聞いておりますが、これは、このまま3割負担でいくんでしょうか。 ◎建設農林部長(田坂豊君)  通常であれば、土砂の撤去については個人負担となっておりますけれども、今回はかなりの被害を受けていますので、個人負担の免除を考えております。 ◆10番(久保智敬君)  ありがとうございます。 何日か前の新聞に、和歌山県は稲作農地が少ないところで、その上、高齢化のため、耕作者人口の減少率が高いのは和歌山県であるというような記事がありました。高齢化とともに農地を維持することができなくなり、荒地がふえていくことを意味しております。少ない農地がますます減っていくのが現状であります。今、耕作をされている方は収益を求めているだけならば耕作はしません。田畑を維持したい、荒らしたくないとの思いで耕作されている方が多いのではないかと思いますが、どう思いますか。 ◎建設農林部長(田坂豊君)  農業で収益を目的にでは、なかなか難しいところがございます。やはり小さな農地から、いろんな形で、ある意味楽しみも含めながら耕作している方が多いと考えております。 ◆10番(久保智敬君)  今回の災害についても河川管理者である県が責任を持った対応をしていただきたいと思っております。よろしくお願いします。 冒頭でも述べましたように、今回の大雨に対する排水能力を考えると、今までの下水路ポンプでは対応できない状態にあるのは誰もが思うところだと思います。 そこで、当局に確認していきますが、今の内水面にとどまった雨水の排水は、下水路を通って浮島川、市田川に流しております。そして、その川の水が下水路にまた逆流しないように、樋門を設けてここに集まってくる内水をポンプアップで川へ流しています。ですから、樋門とポンプは一対であると思っていましたが、そうでないところがあります。内ヶ坪樋門、田鶴原樋門、下田樋門、この3カ所には樋門はあるけれどもポンプがない。どうしてこのようにしたのか、樋門を閉めても影響はないと考えられていたのでしょうか。また、今回、ここの樋門は閉めたのかをお聞きします。 ◎都市建設課長(宇井俊治君)  国直轄河川の市田川におきましては、樋門が12カ所と樋管が1カ所の合計13カ所あるうちにポンプを設置している箇所は9カ所でございます。ポンプを設置していない箇所4カ所につきましては、周辺の地盤高が近くの樋門より高いため、低い樋門の地点でポンプアップを行っているところで、樋門の数とポンプの数は一致しておりません。 ◆10番(久保智敬君)  樋門を閉めたのですかという話ですが、みんな閉めましたか。 ◎消防本部次長兼予防課長(川嶋基正君)  内ヶ坪樋門、下田樋門につきましては閉めておりました。それ以外の樋門につきましては、現在ちょっと確認できておりません。 ◆10番(久保智敬君)  そして、ポンプをつけた場合、少しでも浸水対策にはなると思うんですが、そういう思いはないですか。 ◎都市建設課長(宇井俊治君)  まず、今回につきましては、計画洪水を超えておりましたところから、今樋門の操作につきましては、外水と内水の差で樋門はあけたり、閉めたりという形になっておりますが、ここの地盤の高い箇所におきましては、樋門をあけることによりまして、ぐっと内水が下がるということになります。もうまるきりポンプをつけるとということにはなるんですが、それ以上に低い地域へ流れ込んでいる状況ではありまして、設置する場所とか、難しいところもございまして、つけていない状況ではあるんですが、ポンプをつけることによって多少の内水排除にはなろうかと思います。 ◆10番(久保智敬君)  大体そういう感じは誰もが思うことだと思うんで、何で一対になっていないんだろうかという、まず疑問が出ました。 そこで、私は下田樋門にこそ、この少し大きめの緊急ポンプを備えつけるべきだと思っています。なぜなら下田樋門が閉じられると、そこから踏切までの間に野田樋門しかないんですね。ですから市田川へ流すすべがありません。 今回、野田樋門のポンプが故障したということもあります。ですから、たまる一方だったんではないですか。どう思いますか。 ◎都市建設課長(宇井俊治君)  ちょうどとまったとお聞きした、とまった時点では、先ほども申しましたように計画洪水を超えていた状態でございした。そういった中で、よくポンプの操作盤ではあるんですが、その計画洪水よりも高い位置にはつけておったんですが、その計画洪水をはるかに上回った線まで来た状態でございましたので、安全装置が働いてポンプがとまったという、そういう状況でございました。 ◆10番(久保智敬君)  下田のローソン、コンビニですね、の前に交差点があります。この下に下水路が集中しています。市道新宮駅前南谷線、イオンのほうから通って来る道です。これの下に下水路があります。そしてまた王子ヶ浜線、旧警察署前のところから大浜に向かう道路、この下にも大きな下水路があります。これらが、ここの交差点に集まって、そこから下田樋門で市田川へと流れていく形であります。この下田樋門をとめた場合、水はどこにいくのかと。低いところ、野田のほうに流れていく。 おとといの上田議員の質問で、野田樋門のポンプがとまったことが初めて明かされました。なぜ黙っていたんですか。 ◎消防長(海野裕二君)  内水位が野田樋門のところ、急激に上昇してきまして、4メートル30ぐらいで停止したと思われます。それは、内水位が上がったことにより、正常に漏電ブレーカーが働いて停止しました。それですので、正常な範囲の作動だったと思いましたので、少し報告がおくれました。 ◆10番(久保智敬君)  そうですね、時間が8時半と言っていましたから、もう8時半の時点では、本当に大きな浸水、高くまであったということで。だけれども、国・県が、ポンプがとまったと、新宮市のは、いや全部動いていますよと僕らも言っていたのが、あれっと思ってしまったんですね。だから、本当に国、県、市のポンプそれぞれ何らかの異常であったということが、後になってきてわかったら、ちょっと問題じゃないかなと思いました。 ポンプ操作ですけれども、国と県のポンプは、建物の中でボタン操作でできます。しかし、市のポンプは、消防団が現場で雨風の中ぬれながら樋門とポンプ操作をしています。特にこの野田樋門のところは、待機する場所がないように思います。激流の川の前で危険を感じながらの作業ではないかと思いますがどうですか。 ◎建設農林部長(田坂豊君)  野田のポンプ場の待機場につきましては、スペースがない中で工夫して待機場を一応つくってはございます。ただし、この間のような大きな浸水の場合は、その待機場自体が浸水してしまいますので、なかなか御苦労をかけたと考えております。 ◆10番(久保智敬君)  大変な中、消防団の方は任務につかれていたと思います。 ポンプについて、もう少しお聞きします。ポンプの種類は新宮市の今あるポンプ、3種類あるようですが、応急ポンプ、緊急ポンプ、恒久ポンプ、名前だけあって物がないのが、この恒久ポンプです。昔、計画はあったんだろうと思いますが、これは実現しなかったという、こういう理解でよろしいでしょうか。 ◎都市建設課長(宇井俊治君)  恒久ポンプにつきましては、ポンプの容量が大きいため、設置場所の確保などさまざまな課題がありまして、現在設置には至っておりません。 ◆10番(久保智敬君)  応急ポンプというのは、一番小さいやつで道路の横の側溝の上に置いてある、存在感だけはあるポンプでありますが一番小さいポンプと。緊急ポンプというのは、それの倍ぐらいの0.2トン毎秒、少し大きくて、市田川第1樋門と野田樋門の2カ所に設置されています。 浸水対策としては、ポンプ能力を上げるか、数をふやすかしかないと思いますが、実はもう一つ大きな壁があるように私は思います。それは市田川堤防の決壊を防ぐという意味で、水位が4メートルを超えるとポンプアップを停止しなければいけないというルールがあるようです。今まで国の指示によってこのポンプをとめたことはあったのでしょうか。 ◎都市建設課長(宇井俊治君)  市の管理する場所ではございません。 ◆10番(久保智敬君)  ということは、県のポンプはとめたということですか。 ◎都市建設課長(宇井俊治君)  浮島川排水機場におきましては、1度とめたことはあると聞いております。 ◆10番(久保智敬君)  そのポンプは、5トンのが2台ありますが、二つともとめたということでしょうか。 ◎都市建設課長(宇井俊治君)  すみません、そこのところまでは聞いてございません。 ◆10番(久保智敬君)  要するに国としては、この堤防の決壊を恐れる、だからとめてくれという指示があるということを覚えておかなければいけないということですね。 内水面の排水を考えると、最終的には市田川の水位を下げるしかありません。そのためにはバイパスの話が出ておりますが、私もこれしかないと思っています。 市田川排水機場のポンプの能力を上げたとしても、2キロ先の下田樋門のところの水位を下げるには無理と思います。国のシミュレーションが示すように、樋門を全開にしてポンプを全て動かしても下田樋門のところは2.5センチしか下がらないことが、今、示されております。 そこで考えられるのがバイパスですが、今使われていない大浜の保育所、この下を通して海まで水路をつくれば、民間の土地を通らずに済むように思います。この保育所、そして県道、大浜の緑地、これが一番近くて、一番しやすいと思いますが、どう思いますか。 ◎都市建設課長(宇井俊治君)  バイパス案なんですが、直接海に流すということで、海側の排出される側の高さとか、そこら辺いろいろ検証しながら今後立ち上げる協議会のほうで検証していきたいと思います。 ◆10番(久保智敬君)  市長、国に、これ要望していきましょうよ。これしかないと思います。 ◎建設農林部長(田坂豊君)  前も田花議員から、そういうようなお話も聞いております。ただ、うちのほうの資料は探してみたんですけれども、バイパス案の書類がないかと一生懸命探していたんですけれども、ありません。残っていないんですけれども、国のほうにちょっと確認をして、いろいろ書類を探してほしいこと、いろいろやっているんですけれども、ない中でも、ちょっとした記録の中では、平成9年のときにバイパス案を検討した中で、河床の高さと大浜海岸が高潮のときに、それを排出できるかといったらなかなか難しいということで断念したようなことがあるというようなことはお聞きしています。 ◆10番(久保智敬君)  これができれば、今の課題が解決したらと思いますけれども、市田川排水機場のポンプはそのままで、下田樋門のところの水位を今以上に下げることができます。市田川第1樋門のポンプは必要なくなります。そして、今回浸水した王子第4樋門のところですが、ここの水位も大きく下げることができます。市長、これしかないと思います。 今回、防災対策課からいただいた浸水箇所図と、これですが、これと都市建設課からいただいた下水路の位置図、これを重ね合わせてみたら、いろいろと見えてきます。この浸水した地域を大きく四つに分けることができます。浮島川沿いの千穂三丁目付近、市田川沿いの下田一丁目付近、蓬莱三丁目付近と王子町二丁目付近、この4カ所に分けることができると思います。 今回は、この抜本的な解決が求められています。今言わせてもらった四つの地域で、市田川排水機場から一番遠い千穂三丁目付近の対策、これなんですが、このクランクの解消はもちろんなんですが、浮島川排水機場の外水位、いわゆる市田川の水位です、ここの。これを下げることが一番重要です。ここから浮島川の800メーター先のクランクの水位、これを下げるにはもうポンプの力をかりるしかないですね。 国は、市田川の堤防を守るためにポンプをとめる指示を出す。とめるのは県のポンプです。市のポンプというのは最大2.7トン、わずかです、小さいから。とめたら市民感情もあるから。とめるのは県の大きなポンプをとめます。だから、とめさせないためにも下げるしかないですよね。だから、ここをとめられたら完全にお手上げです。 国に要望していただきたいんですが、バイパスをつくったとして、水位の変化を市田川排水機場から浮島川排水機場までのシミュレーションをつくってくれるようお願いしたいと思います。今つくってくれているのは国の管轄のところだけですから、もう少し上までのシミュレーションがあったらと思っております。どうでしょうか。 ◎都市建設課長(宇井俊治君)  これは全体的なことも含めまして、このこともこの協議会を通じまして検証するようやっていきたいと思います。 ◆10番(久保智敬君)  よろしくお願いします。本当に、私たちの今の、7年にして2回浸水して困っている方がいらっしゃって、もう3回目はなくしていきましょうよと、そういう思いで、今回思い切った対策をお願いしたいと思います。よろしくお願いします。 次に、荒木川の氾濫ですが、先日、国・県の説明会でほとんどお聞きしましたので、聞くことはありませんが、今回の災害で川底が上がってしまっています。そして、また越水しないよう取り組みを早くやっていただけるよう、また県に要望をお願いしたいと思います。 次の光洋中学校東側の浸水地域でありますが、この地域も毎回浸水してしまう地域であります。一般質問でも何回となく項目に上げ、調査も行い、取り組んでまいりましたが、当局の結論は、佐野川が改修されれば、佐野川が広くなれば問題も解決されるだろうとの回答でありましたが、下水路の流れ出る佐野川のところは広くはなりました。でも、解決には至っておりません。 ところが、今まで私は山からの出水が多い地域だから、そちらばかり気にしていたのでありますが、浸水してしまう原因はほかにあったと。第一佐野橋で川の水が阻害されること、これが一番大きいだろうということで、今回の補正でもありますが、橋のかけかえ、これができれば解決されるだろうと伺いました。間違いないと思いますか。 ◎都市建設課長(宇井俊治君)  今回の豪雨で、第一佐野橋にせきとめられまして、それが右岸側のほうに流れ出まして、それから排水路があるわけなんですが、それを逆流しまして、川原田のほうにつながる道路に乗って川原田のほうに流れ出ているという状況が見受けられました。そういった中で、その状態の中で川原田の下流、本線への排出口が、水位が高かったということもありまして、川原田地区が浸水したという経過となっております。そういった中で、第一佐野橋、今、せきとめられた第一佐野橋をかけかえすることで川幅を広げるということは大きな軽減策になろうかと思います。 ◆10番(久保智敬君)  もう一つ、この下水路が浮島川のように直角に曲がっているところがあります。この下水路のそれと下水路の中に立体交差している用水路もある。これらも阻害要因の一つと思っていますが、ここもあっても大丈夫ですか。 ◎都市建設課長(宇井俊治君)  その下水路の中を調査したところ、中に排水路が入っているんですが、その排水路から下の断面の大きさと、その上流の整備しました川原田下水路の断面、暗渠の断面、比べますと、まだ下流のほうが広い河積断面はとっているという、ですので、そこで流れを阻害するという状況にはなっていなかったです。 ◆10番(久保智敬君)  撤去できるのなら撤去にこしたことはないんですね。あとは、用水路の関係です。農林水産課のほうはどうですか、用水路をとることはできますか。 ◎農林水産課長農業委員会事務局長(平見良太君)  先月11月29日に久保議員と、あと三輪崎区長、また三輪崎農業実行組合員の方々と、また都市建設課、農林水産課の職員と現場を確認させていただきまして、説明させていただいたと思うんですが、第一佐野橋のかけかえに向けて県が取り組んでいるということでございますから、農林水産課が管理しております農業用水路、また排水路の分離等の検討を、県事業にあわせて研究してまいりたいと思っております。 農業用水路の分離計画が可能になれば、市道比奈久保線沿いの排水路の上を横断している、今言われています用水路の水の流れを阻害しているんではないかというような箇所につきましても、解消していくんではないかと考えております。 ◆10番(久保智敬君)  よろしくお願いします。 川や下水路が直角に曲がっているところ、ここには問題が多いようです。那智勝浦町の朝日で今回の台風の影響で道路が陥没しました。原因は道路の下に流れていた下水路が直角に曲がっていたということと老朽化もあったようですが、水の勢いで崩れたようです。 今、行われている工事はスムーズに流れるようにカーブをつけると聞いております。光洋中学校東側のこの下水路も、次の項目に上げています巴川製紙の導水管撤去にかかわってくるんですが、この撤去の工事の折に、ここのところも改修できないかなと思っていますが、どうでしょうか。 ◎都市建設課長(宇井俊治君)  浸水地域の効果的な内水排除を調査研究する中で、暗渠管の改修が効果的な内水排除につながるかどうか研究していきたいと思います。 ◆10番(久保智敬君)  よろしくお願いします。 次の市道比奈久保線に埋設されている巴川製紙の導水管撤去なんですが、今も触れましたが、この撤去は来年から工事が始まるようなことを伺いましたが、3本の市道を掘り返していく、そのうちの1本がこの比奈久保線であります。この市道比奈久保線の導水管は木ノ川に上がっていく3差路から先ほどの光洋中学校近くの下水路、ここまで、この道路の下に埋まっている導水管を撤去していくということでありますが、この道路に横断している用水路と排水路があります。その下を通っていますので、ここのこの導水管を撤去するときに、この用水路、排水路をそのままの大きさじゃなくて、もう少し大きくしてくれよと、このことはもう以前からも問題にされてきております。これも大きくすることで浸水の軽減にもつながってくると思います。そうすることで、費用も抑えられるんじゃないかと思いますが、どうでしょうか。 ◎都市建設課長(宇井俊治君)  おっしゃるとおり、暗渠管を大きくすることによって上流域の浸水域というのは変わろうかと思いますが、その下流域といいますか、農地もつくられておりますし、そういったいろんな影響を考えながら今後研究していきたいと思います。 ◆10番(久保智敬君)  特に考えていることは、考えられるところはローソンの周辺だけだと思いますが、60センチ管の用水路、80センチ管の排水路、これを一回り大きくするだけですので、その辺またお願いしたいと思います。 以上のところで水害については終わります。 学校給食と子ども食堂・こども宅食についてでありますが、小学校、中学校の学校給食が始まって、ひとり親家庭や共稼ぎの家庭では大変喜んでくれているのではないかと思いますし、また子供たちにとっても栄養のバランスのとれたおいしい調理された給食であるから、親御さん以上に喜んでいるのではないかなと思います。 ただ気になっていることは、お米の消費が一般家庭で年々少なくなってきております。今、年間大人で1人当たり100キロぐらい食べていたのが、最近では約半分の50キロとなっているとありました。パン類や麺類に押されているようですが、それと女の子では、ダイエットということで制限もしているのかもわかりませんが、学校給食では、米は1人当たりどのぐらい食べているんでしょうか。また、その茶碗1杯、中盛りで252キロカロリーだそうですが、学校が勧める量、このぐらいは食べるべきだというような量はあるんでしょうか。 ◎教育部次長兼教育総務課長(北畑直子君)  学校給食ですけれども、小学校は、議員おっしゃったようにお米についてはお茶碗1杯、中学校については、お茶碗大盛り1杯というふうな基準を設けております。 お米については、それが米食というのが新宮市の学校給食の特徴でもあるわけなんですけれども、パンについては、1学期に1回程度、麺については、1カ月に2回から3回程度のメニューとなっております。 ◆10番(久保智敬君)  今、お茶碗に1杯程度と言われたんですけれども、おかわりはできるんでしょうか。 ◎教育部次長兼教育総務課長(北畑直子君)  子供たち、1膳ずつよそって、その後は、やはり欠席した子供とか、ちょっと余分に栄養士もつくっていただいているようです。そこは現場の話を聞くと、公平にじゃんけんしながら食べている現状を聞いております。 ◆10番(久保智敬君)  例えば、引っ込み思案の子とか、女の子とか、食べたいよ、でも前に行けないしという子もいてるんじゃないかなと思います。本当に、子供には腹いっぱい食べてもらいたいなという気があるんですが、そこら辺はどうですか。 ◎教育部次長兼教育総務課長(北畑直子君)  それぞれ性格はあると思いますけれども、子供たちだけで食べているのではなくて、担任の先生と一緒に食べております。学校運営上、やっぱり先生は子供たちの性格も把握していると思いますので、そこらは先生の目でしっかり指導していただいていると思っています。 ◆10番(久保智敬君)  ですから、食べたいなという子供におかわりをできるようにしようと思ったらもっと、お米残るときもあるんですか。 ◎教育部次長兼教育総務課長(北畑直子君)  現状ではお米を残している現状も聞いております。 ◆10番(久保智敬君)  わかりました。今、先生も一緒に食べられているということですが、子供たちの食べ方、また好き嫌いなどから、また家庭の状況もわかると思いますが、そこら辺はどう見られているんでしょうか。 ◎教育部次長兼教育総務課長(北畑直子君)  議員の御質問にお答えした答えになるかわかりませんけれども、平成28年度で新宮市の中学校給食は完全実施となっております。中学校に給食が実施されたときに、ある学校の校長先生から、こういうお話を聞きましたので、御紹介させてもらいたいと思います。 その学校は当時荒れておりました。食事面では、朝食を食べてこない生徒や、昼食を家で食べてもいいことになっていたんですけれども、食べに帰っても経済的なことや親御さんがつくらないでいるというようなことで、食事がない場合があり、おなかをすかせている生徒もいたということです。中学校給食が実施されて、給食の配膳というのは、クラスで、みんなでしますし、全員が同じものを食べる、また大勢で食べる食事の空間というのは温かい雰囲気があると。そういう環境は家に帰っても食事のない子供にとって、自分が大切にされているように感じるんだと。それが子供の活力になっていると、そして食事が満足にできることで安心して学校に来るようになったと。そのほかにも昼からの授業にみんながちゃんとそろうと、その環境がまた学校運営上物すごく大きいんだとおっしゃっています。先生や友達の関係もまたでき、信頼関係から先生の指導もよく聞くようになったと。給食の力は物すごく大きいと感じているとお聞かせいただきました。 ◆10番(久保智敬君)  ありがとうございます。 どうしてこのことに触れるかと言いますと、2年前に私の支持者の方から、電話でその方の近くの公園で土曜日のお昼を過ぎても公園で1人で遊んでいる子供がいて、話を聞くと、お母さんは夜仕事をして今まだ寝ている。昼は食べていないということで、その方はお昼を食べさせてあげたということがありました。このことを学校教育課のほうに連絡しました。聞いていただいたのは、その当時、宮本課長だったと思うんですが、こういったことがあったことは覚えていますでしょうか。 ◎教育部次長兼教育総務課長(北畑直子君)  今、お聞きしました休日のこととはいえ、児童の食生活のお話でありまして、また家庭状況がどうであるか気になるような事案であります。当時の担当課長に聞きました。議員からお話を聞いて、その情報を学校へも話し、対応させていただいたと聞いております。 ◆10番(久保智敬君)  ひとり親家庭というのは、今、小中学校合わせて何世帯ありますか。 ◎教育部次長兼教育総務課長(北畑直子君)  ひとり親家庭、申しわけございません。今ちょっと数字が手元にないんですけれども、議員が心配されております給食費が経済的に負担な親御さんというところでお答えさせていただきましたら、就学援助制度というのがございます。それで、小学校の場合、平成28年度の数字でありますけれども、小学校では202名の準要保護という制度がございまして、その率は14.7%、中学校では161名の準要保護がおりまして、その率は23.4%となってございます。この制度によりまして、給食費のほうは免除となっております。 ◆10番(久保智敬君)  就学援助、援助している数というのは、小学校で202名、中学校で161名、こんなに多いんですか。
    ◎教育部次長兼教育総務課長(北畑直子君)  件数は、今申し上げたとおりで、それプラス要保護という形で生活保護を受けておられる家庭もございます。小学校の場合は、要保護の生徒は9名、中学校の場合は7名となってございます。 ◆10番(久保智敬君)  厚生労働省の2015年の調査によると、全国の17歳以下の子供のうち約7人に1人、そして今、ひとり親家庭の数を聞きたかったんですけれども、そのひとり親家庭のおよそ2人に1人が経済的に苦しい貧困状態にあるとされていたんです。ですから、どのぐらいの方が、人数が新宮市で把握できているか、そこを見たかったんですが、今、この就学援助の対象の方がこれだけいらっしゃるということに今ちょっと驚いています。 ◎子育て推進課長(平見仁郎君)  ひとり親家庭の人数というのは、ちょっと今手持ちにないんですけれども、大体470件余りございます。世帯です。 ◆10番(久保智敬君)  そこからしても230。 ◎健康福祉部長兼福祉事務所長(畑尻英雄君)  平成29年度の4月時点でございますけれども、437世帯うち受給児童、これは18歳未満ということになるんですけれども、602人ということになってございます。 ◆10番(久保智敬君)  それにしても結構いらっしゃるんだなという気がいたしました。 こうした背景から、全国的にも今、子ども食堂などの活動が広がっています。新宮市でも既に活動していただいていますが、こういうことというのは、自分から助けを求めにいきにくい問題でありますし、また支援の手も届けにくいところです。こういったところをNPOなどの民間でカバーしていただいておりますが、経済的に苦しい世帯の子供をどのようにサポートするかというのが、今、問題になってきております。 今、新宮市でやっていただいている子ども食堂、この今、この状況はどんなんでしょうか。どこが所管されているかわかりませんが、お願いします。 ◎子育て推進課長(平見仁郎君)  現在、社会問題化する子供貧困対策としての子ども食堂でありますが、庁内を見ても関係する部署が多岐にわたってございまして、その中で今回、子育て推進課より答弁させていただきます。 市内に、今議員おっしゃったように子ども食堂が1軒ございます。名称はキッチンクローバーと言いまして、昨年11月から開始されたとのことでありますが、この施設につきましては、グループホームクローバーの家ということで、当課におきましては、子育て短期支援事業、いわゆるショートステイでお世話になっている施設でございます。当初子ども食堂という名前で玄関に張り紙をしていたそうですが、どうしても今先ほど議員おっしゃっていましたように、貧困家庭が利用するというイメージがあり、その利用をしにくいというアドバイスを受け、現在のキッチンクローバーの家という名称になったそうでございます。 毎月最終の日曜日に開催しておりまして、料金につきましては、大人が200円、子供は高校生までが無料というふうに聞いてございます。大体毎食50食ぐらい用意しているとのことであります。また、参加者につきましては、現在、子供より大人のほうが多く、大人の関係者以外に地域の高齢者、そういう方が多く、孤食の高齢者が子ども食堂で食事をすれば、子供は高齢者に学び、高齢者は子供に元気をもらうことができるというそういう話を聞いてございます。 また、子供食堂は単なる貧困対策ではなく、離婚、虐待等により苦しんでいる子供たちを1人でも支援することができれば、また地域の交流拠点、居場所づくりを担っていくを目指しているということも伺ってございます。 ◆10番(久保智敬君)  ありがとうございます。 新宮市からは、この団体への支援とか何かやっていますか。 ◎子育て推進課長(平見仁郎君)  市からは特に補助はしてございません。 ◆10番(久保智敬君)  今回紹介したいのが、こども宅食なんですが、東京都文京区とNPO法人とが共同体をつくって支援をしていく、そういう取り組みです。児童扶養手当や就学援助を受給するひとり親家庭などを対象として、文京区が案内書面を送付します。その書面の中に記載されたQRコードをスマートフォンで読み取ってLINEで申し込むと。そうしたら支援対象者になると2カ月に1度、米や飲み物、加工食品が自宅に届けられると。食品を届けるだけではなくて、声かけをして家庭の状況を聞いたり、LINE上で生活相談を受けるなど、かかわりを継続している。支援が必要なときに相談しやすい環境づくりを進めているということであります。本当に行政や民間からの生活支援につなげていくわけでありますが、こういったこと、子育て推進課としては、感想はどうですか。 ◎子育て推進課長(平見仁郎君)  こども宅食についてでありますが、子ども食堂につきましては、本当に先ほどの話じゃないですけれども、よく耳にします。ただ、こども宅食につきましては、正直なところ私も余り知りませんでした。 今、議員おっしゃっておりますように、ことしの10月に東京の文京区で始まったというふうにも聞いてございます。今、議員、るる説明いただきましたように、ひとり親世帯とかそういう低所得世帯のことを把握している行政からその文書を配付して、今言われたLINEを通して、なかなか子ども食堂でしたら行きにくいとか、そういったことを防ぐことができて、とても利用しやすいのではないかなと私自身思っていますし、そういう有効的な、また画期的な子供貧困対策の一翼を担っているなという、私の率直な感想でございます。 ◆10番(久保智敬君)  ありがとうございます。 新宮市でされているキッチンクローバーはファミリーホーム事業、また自立援助ホーム事業とさまざまにこの支援の幅を広げてくれております。行政ができないところを、支援の手が届きにくいところをカバーしていただいていると思います。市民、地域、行政の三者で子供たちの成長を見守るまちにしていかなければならないと思います。行政側も子育て推進課だけではなく、学校教育課、福祉課と、それでお互いが協力し合いながらいいまちにしていってもらいたいと思います。 以上で、一般質問を終わります。 ○議長(屋敷満雄君)  10分間程度休憩いたします。 △休憩 午後1時49分--------------------------------------- △再開 午後2時02分 ○議長(屋敷満雄君)  休憩前に引き続き会議を開きます。 一般質問を続けます。--------------------------------------- △濱田雅美君 ○議長(屋敷満雄君)  11番、濱田議員。 ◆11番(濱田雅美君) (質問席) 通告書に従い一般質問を行わせていただきます。 初めに、台風21号により被災されました方々に心よりお見舞い申し上げます。 21号台風災害浸水被害の原因と対応についてですが、10月20日正午から23日正午までの72時間、雨量が895.5ミリと6年前の紀伊半島大水害を上回る結果となってしまい、浸水被害が床上617件、床下506件、そのほか合わせて1,494件という大きな被害が発生してしまいました。国・県からの議員説明会が第1回目、11月13日に行われ、原因の解明と対策を再度報告することとなり、12月8日に2回目の議員説明会が行われました。 国からの報告では、3号ポンプが保護機能により強制停止した5時45分から8時50分までの3時間が正常に作動していた場合の最高水位のシミュレーションでは、あけぼの内水位は変化なし、下田水位では6ミリの低下、また熊野川の水位が急上昇し、逆流の可能性を懸念して水門を全開にせずに、川底から1メートル、あるいは2メートルにして対応したが、水門を全開にした場合の最高水位のシミュレーションでは、あけぼの内水位では2.3センチ、下田水位では2.5センチの低下との説明がありました。 また、県の報告で、浮島川のポンプ2基のうち1基が運転中に停止したことについては、原因を早急に調べ修理するとのことでしたが、仮に2基作動していたとしても、市田川の水位が高ければ、2基作動することはできなかったと思うとの報告でした。 年明け早々に国、県、市で市田川の減災に対する協議会を立ち上げ、抜本的な対策に取り組むとのことでしたが、私は専門家ではありませんので、このシミュレーションから出た数字を素直に理解することがいまだできておりません。3号ポンプが正常に作動していたら、あけぼの水門の排水能力が十分であり、市田川も十分な排水ができ水位が低くなることにより、浮島川も排水できたのではないかと、ここまでの甚大な被害がなかったのではないかと考えてしまっております。 100年に1度、50年に1度と言われる大水害が、わずか6年余りの間に起こってしまい、異常気象と言われる今日、想定外という言葉は今後使えないと思います。いつ起こり得るかわからない天災に対して、想定外以上の想定をして対策に取り組む必要があると思います。国と県との協力を得て対策に取り組むことは必然です。 市民は、6年前の大水害がそのトラウマになっているにもかかわらず、追い打ちをかけるように、また今回の災害が起こりました。今回は人的被害がなかったことは不幸中の幸いですが、二次災害と言える片づけの最中、転んで骨折した方もいらっしゃいました。少しして気が抜けたら、腰痛や体調不良で寝込んでいる方もいらっしゃいます。被災された方々は多くの方が高齢者で、片づけの最中も力を落とし、それでもやはり力を振り絞って生活していかなければなりません。自分の無力さと自然の怖さを痛感しながら、何とも言えない歯がゆい思いで訪問している中、このようなつらい思いを何度も繰り返すわけにはいかないと思いました。 雨が降るたびに怖くて寝られない。窓を何回もあけて外を見てしまう。そして、朝になるという市民の声を二度と聞くことのない、市長が目指す安心・安全なまちに早急にしていかなければなりません。 21号台風災害については、一般質問初日から6名の同僚議員が質問され、当局も丁寧に答弁をいただき、私の後、最後にもう1名の同僚議員が質問予定となっておりますので、年明けに協議会を立ち上げてからの施策として取り組みが始まるとのことですので、私は市長に、国、県、市の協議会では決して妥協することなく、国と県に市とともに抜本的な解決が早急にできるように強く要望していただくこと、またあわせて佐野川、荒木川の工事が早期完了をしていただくことを強く要望していただくこと、この2点を市長に強くお願い申し上げて、この水害に関しての質問は、これでとどめておきます。 ただ、消防に質問をさせていただきたいと思います。 消防署員が、市民を救助している間に消防車が浸水してしまうという事態が発生いたしました。救助のプロでさえ想定していない事態が起こるのですから、知識のない人だったら最悪の事態もあり得るかもしれません。実際私もこの日、自分の車が水たまりというか、そんなに水がないであろうと入っていたところが深くて全く動けなくなってしまい、すごく怖い思いをしたのを今でも思い出します。ですので、幸い人的被害がなかったので、本当によかったと思うのですが、東日本大震災を経験した消防団長のお話では、一度避難を促し、避難してもらえない方は時間をかけて説得せず、割り切って次の救助に切りかえ、1人でも多くの命を救う。決して無駄な行動をせず、自分の命を守るということを最優先して救助活動するということを徹底して指導しているとのことでした。 市内の樋門の操作は消防団員が行ってくださっているとのことですが、浸水の速さは思っているよりも速く、逃げおくれたりすることはないのでしょうか。また、避難を促しても受け入れられず、説得中に逃げおくれ、危険にさらされることもあると聞いたりもしましたが、消防署員の皆さんや消防団員の皆さんの安全の確保は、どのような指導になっているのでしょうか。 ◎消防本部庶務課長(垣内一男君)  議員がおっしゃられるとおり、消防活動は常に危険が伴う活動となります。このため、現在消防団員の皆さんの安全装備の充実に努めているところでございます。今回のような水防活動時には、必ず自宅から救命胴衣を装着していただくことや、安全管理上非常に重要となります情報伝達を円滑に行うために消防団員用の無線機を配備しまして、団員相互の密な連絡、通信ですね、もしくは消防本部との通信を行っておりまして、今回台風の際、水位の上昇に伴う樋門操作等で出動していただいている団員への一時退避命令につきましても、この無線機により伝達したところでございます。 また、団員には定期的な安全管理講習の受講など、安全管理に十分注意していただくようにお願いしているところでございます。なお、消防職員につきましては、日ごろから訓練時に安全管理を念頭に置いた訓練の実施を徹底して指導してございます。 ◆11番(濱田雅美君)  ありがとうございます。 紀伊半島大水害の際は、残念ながら殉職された方がいらっしゃいます。任務を全うし、誇りある行動だったと敬意を表しますが、しかしながら、やはり人命を守る立場の方の命も同様にかけがえのないものです。何とか説得して避難をさせようと時間を費やしているうちに、最悪みずからの命を落としてしまうということにつながりかねません。今後もぜひ危険が伴うお仕事ですが、消防職員と団員のとうとい命が失われることのないよう、徹底した指導をお願いしたいと思いますので、よろしくお願いいたします。 ◎消防本部庶務課長(垣内一男君)  議員おっしゃられるように危険の伴う活動です。しっかりと安全管理を念頭に置いた訓練を重ねてまいりたいというふうに思います。 ◆11番(濱田雅美君)  次に、福祉と教育ですが、子育て支援から介護施策についてですが、こちらの介護施策については高齢者福祉も加えてお伺いさせていただきたいと思います。御了承願います。 子育て支援についてですが、市も熱心に子育て支援にさまざまな取り組みを行ってくださり、大変うれしく思っております。先ほどの9番議員に少し重なってしまうかもしれませんが、来年4月からは認定こども園が改編され、新しい取り組みに大変期待をしているところですが、こども園ができるまでに父兄の皆さんが自分の家庭環境に合った園はどこなのかの選択肢に悩んだ際や、さまざまな相談窓口は何課が担うのでしょうか。そして、こども園ができるまでにコンシェルジュ的な機能役割をしっかりと働かせることはできるのでしょうか。 ◎子育て推進課長(平見仁郎君)  ただいまの御質問なんですけれども、先ほどの9番議員と少し回答が同じになるかもわかりませんが、保育所、幼稚園、認定こども園の選択肢に悩んだときの相談窓口でありますが、まず、子供が1号認定なのか、2号、3号認定なのかの判断になります。2号・3号認定は子育て推進課で保育所、認定こども園を選択するのか、また幼稚園と認定こども園の1号認定の分については学校教育課が相談窓口となります。 なお、保護者に対しましては、保育所等の利用調整等に当たって寄り添う支援が求められておりまして、国は、先ほど議員おっしゃいました保育コンシェルジュの設置を推進している中、子育て推進課におきましては、12月1日より始まりました市内の保育園・保育所の来年度の入園申し込みの受け付けの際、保育所等への円滑な入所等のため保護者のさまざまな相談に対しまして、保育コンシェルジュ的な対応を心がけておりまして、円滑な入所等のための対応を行ってございます。 ◆11番(濱田雅美君)  わかりました。その保育コンシェルジュとしての対応をしていただけるということなので、しっかりと丁寧に保護者の方に納得いくように説明してあげていただきたいと思います。 あと、保育士が不足していて大変だということをよく耳にしますが、ボランティアの方が給食の時間にお手伝いに入り、配膳や、あと掃除や雑用を数時間お手伝いすることにより、保育士の労働の軽減となり、また園児が大人に寄り添ってもらう時間がふえて、いいことではないかと考えるのですが、保育士免許を持っていないので許される範囲でのお手伝いとなると思いますが、子育ての経験がある女性なら対応できるのではないかと思います。子育ての経験がある方だったらわかっていただけると思うんですけれども、子供が何か様子がおかしいとかというときには、何か勘が働くというか、何か変だなというのを察知して、熱を測れば熱があったとか、やはりちょっと少ししてから体調が崩れたとかということをすごく敏感に感じることができると思うんです。だから、そういった発見をすることもできると思うので、すごく心強いと思うんですけれども、そういう取り組みというか、そういう推進というのはいかがでしょうか。 ◎子育て推進課長(平見仁郎君)  ただいまの御質問でありますが、保育所・保育士不足については、今や社会問題となっている状況でございます。本市においても民間保育園、公立保育所とも例外ではございません。しかしながら、保育業務の全てにおきまして、特に給食につきましては、食育としての保育課程に位置づけられておりまして、大切な項目であります上に、近年増加しております食物アレルギー、アナフィラキシーショックに細心の注意を図る必要もございます。 また、多様化する家庭環境の中、家庭とのかかわり合いの中での保育士の担う役割はとても大きいとされております。常に専門的な知識や対応を求められている職業でございまして、保育士でない方が担う責任・負担はとても大きいと思われるため、市が率先して行うことは少し困難であると思います。 なお、私立保育園におきましては独自に掃除や雑務を補助していただく方を雇用して保育士の負担軽減を図っており、保育士の確保に努めている報告もございます。先だっても子ども・子育て会議の中で、委員の中からそういう御意見も、今議員おっしゃられた御意見もいただいておるんですけれども、おっしゃられていることは十分わかっておるんですけれども、こういう状況でございます。御了承ください。 ◆11番(濱田雅美君)  そうですね、今御答弁いただいて私もすごく理解できました。やっぱり食育とかということとか、あと、保育士が担う責任の重さとかというのは、やはりそのとおりだと思います。ただ、もしできれば雑務の補助とか、そういったことで保育士の労力の余裕ができて、そこでまた保育士が自分の仕事に集中できるような環境づくりというのも、これから少し考えていっていただければありがたいかなとは思います。 現在、新宮市では、さまざまな子育て支援の施策を実施していただいておりますが、新宮市独自の、ほかの自治体にアピールできるような施策というものは、どのようなものがありますか。 ◎子育て推進課長(平見仁郎君)  議員も御存じのように、第3子の無償化制度である紀州3人っこ施策を初めとしまして、低所得者、ひとり親世帯等の減免措置として、保育料の無償化を実施してございます。また、新宮市での子育て施策といたしまして、昨年度よりファミリーサポートセンター事業を開始しまして、また今年度におきましては、子育て家庭の負担軽減を図るため、8月より小学生・中学生の外来診療分の無償化も実施しており、ほかにも子育て相談事業等を各種実施してございます。 また、現在協議を進めております子育て世帯包括支援センターの設置に向けて、妊娠期から子育て期に切れ目のない支援をするためのワンストップサービスする窓口の一本化が急務であると考えてございます。 ◆11番(濱田雅美君)  ありがとうございます。 子育て支援というのは、今御説明していただいたように、すごく手厚く事業をしていただいていると思うんですけれども、やはりまだ市民の方で知らない方もいらっしゃって、こういうのがあるんですよと言ったときに、すごくいいねと言ってくれる声もたくさんあるので、もう少し皆さんに知ってもらう手段というのも必要なのかなと思いますので、またよろしくお願いしたいと思います。 子育て世帯のお母さんから、保育料をもっと下げてくれたら2人目も考えるんやけれども、今のところきついわとかという声を何度か聞いたことがありまして、これについては2019年度の国の施策の保育の無償化で改正される見込みとなりましたけれども、人口減少の中、新宮市を元気にするには、やはり若い世代が定住し結婚して子供を生み育てられるまちにすることだと考えます。新宮市独自の魅力ある子育て支援を構築していかなければならないと思います。今もさまざまな取り組みに熱心に取り組んでいただいていて感謝はしているんですけれども、今答弁の中でも妊娠から出産まで、また子育てまでのワンストップの一本化の窓口ということで答弁していただきましたが、これも私、以前提案した、これも9番議員とちょっと重なってしまうんですけれども、以前も提案させてもらったフィンランドのネウボラ子育て支援なんですけれども、これの新宮版ネウボラというのをぜひ構築していただきたいと思うんです。 相談窓口の確立はもちろんあったほうがいいですし、それはもう本当につくっていただいて機能させていただきたいと思うんですけれども、今それを担っていただいているのが子育て支援センターなのかなと思うんですが、もう少し具体的に密な関係で、フィンランドではネウボラおばさんと言っているみたいですけれども、何かネウボラおばさんってかわいくないので私はネウボラお母さんと言いたいなと思うんですけれども、子育て環境をネウボラお母さんをつくって整えることによって、子育て世帯の定住につなげていければいいなというふうに考えております。 子育ての経験がある親や相談できる方が、若いお母さんやお父さんのそばにいて、本当に何かあったときに相談できる環境にいる若いお父さん、お母さんたちはいいんですけれども、もう本当にそういった相談ができない子たちもいて、その子たちは本当に些細なことでもすごく悩んでいるんです。もう本当に、えっというようなことでも知らなかったりして、一生懸命悩んでどうしようと。極端に言えば、急に湿疹ができたことだけでもあたふたしたり、けいれんを起こしたときどうしようとか。あと、先日は吐き気どめの座薬の使い方がわからないと、これは飲ませるのかというふうに言った子がいて、ちょっとびっくりしたんですけれども、それをお尻から入れると言ってもいいんですかね、座薬の使い方を説明して、そういったこととか、あと、脱水症状がどういう症状なのか、それを改善する方法を知らないとか、家で気をつければ脱水症状とか座薬を正しく使ったりとかすれば症状が悪化しないで済む。でも、それを知らないので子供はどんどん悪化して、お医者さんには連れていっても、やっぱり家での処置も必ず必要になってくると思うんです。そんなときに本当に教えてあげたいと思うし、でもそれは言ってくれたらわかるけれども、1人で悩んでいる子のほうが何人もいるのかなと思う。 そんなときに、相談窓口に行って窓口で相談するよりも、やはり母親のような立場のネウボラお母さんがいてくれたらとても心強いと思いますし、そのネウボラというのは、育児をする親だけでなくて、子供を見守ることにもつながると思うんです。子供を守ってあげられる。その子供の家庭を守ってあげられることにつながると思うんです。 家庭の事情を知っているので、それこそ先ほどから言っている保育のコンシェルジュの役割というか、相談も家の事情を知っているだけに、そういったこともアドバイスをしてくれるということにつながるのかなと思いますので、ぜひこの新宮版ネウボラというのを家庭を丸ごと見守ることができる取り組みを前向きに、かつスピーディーに取り組んでいただきたいとお願いしたいんですけれども。 ◎子育て推進課長(平見仁郎君)  るる議員から御提言いただき、ありがとうございます。 9番議員のときも言いましたように、今は新宮市としたら子育て世代包括支援センターの設置が急務であると考えてございます。それが先ほど議員おっしゃられました新宮版のネウボラに一歩でも近づく近道ではないかなと思いますので、担当課としましては子育て世代包括支援センターを早急に設置して、先ほど言いました妊娠期から子育て期の保護者の方に対して寄り添う支援ができたらなと私自身も思っていますし、今、ネウボラのお母さんですか、生まれてから1人の子供に対してずっと寄り添うという形のものかなと話を聞いていて思ったんですけれども、まさにそのとおり、そうすればその子のこと一番わかっているんで、いろんな相談もできやすいかなと、私、話を聞いていましてすごく思いました。 そういうことが新宮市においてできるかどうかも、今後の研究にもなりますし、職員はどうしても異動等でかわることも多々あると思いますので、そういう専門員的な方も置いておくのも子育て支援の施策の一つかなと、そういうふうに思ってございます。 ◆11番(濱田雅美君)  わかりました。全てフィンランドのような形をとらなくてもいいと思うんですけれども、新宮市に合った、新宮市ができるネウボラのような施策というか、構築を、ぜひこれからしていっていただきたいと思います。 次に、介護施策とあわせて高齢者福祉についてお伺いいたしたいと思います。 今新宮市では、地域包括ケアシステムの構築に取り組んでおり、地域包括支援センターの窓口もあるのですが、今回の市長の選挙公約に、高齢者何でも相談窓口の設置とありますが、これ市民の方にも聞かれたんですけれども、これどのような相談窓口となるんでしょうか。 ◎市長(田岡実千年君)  これ今回の選挙のときにも公約としてチラシにも書かせていただいたやつでありますが、とにかく高齢者の方が、市役所に相談に行きたいんだけれどもどこへ行ったらいいかわからないというような声が多い中で、ここしっかりやっていこうということを思っております。 以前からもこの相談体制というのはあるわけでありますが、より充実しなければなりません。現在も地域包括支援センターを高齢者の相談窓口として明記させていただきまして、また健康長寿課だけで対応できない相談に対しては、関係課や関係機関で高齢者を支えていく体制、さらに、病気になっても住宅で医療サービスや介護サービスを利用しながら安心して生活できる在宅医療・介護を円滑に連携できる体制も進めていきたいなと思っておりまして、わかりやすい相談窓口をつくりたいということでございます。 ◆11番(濱田雅美君)  わかりやすい相談窓口ということなんですけれども、今私ちょっと答弁いただいていて全くわからなかったんですけれども、ごめんなさい、申しわけないですけれども……。 ◎健康長寿課長(河邉弘ミ子君)  補足と言いますか、課では、今までも地域包括支援センターが相談窓口はやっているんです。やっているんですが、住民の方からやっぱりわかりにくいというようなお声をよく聞くということをお伺いいたしておりますので、きちんと明記すると言いますか、打ち出していくというようなところで、広報もさせていただき、高齢者の方の特化した相談につきましては、包括支援センターがまず相談を受け付けていくということをやっていきたいと思っております。 その中で、今市長が申しましたように、ただ受け付けるということが相談ということではないと思っておりまして、相談を受けた以上はどのように対応していくか、支援していくかというところが、相談を受けて、やっぱり責任を果たしていくという意味では重要かと考えております。 現段階では、解決できる関係機関につなぐということはもちろんどこでもやっているかとは思うんですけれども、それで相談が完結してしまうというケースもありますし、なかなかと相談が複雑になってきて、一度では解決できず、中長期的にかかわって解決していかなければいけないというケースもふえてきているのが現実なので、そういう支える側の支援体制というところをきちんと連携をとってやって、解決に結びつけていく体制づくりを目指したいということでございます。 あと、病気になっても在宅医療であるとか、介護サービスがお家できちんと受けられて、安心して生活できるというところも在宅医療・介護の連携のところが、なかなか新宮市取り組めていなかったことなので、そこを連携強化しまして、例えば、家で終末期を迎えたいというような人がもしおられましたら、そういう希望にもかなえられる体制につなげていくような相談の支援体制も含めての窓口と思っております。 ◆11番(濱田雅美君)  極端な話、結局、何かの行政側の横の連携というんですか、密にしていっていただいて、そういう今まで……。極端な話、結局窓口の表示が変わるということですか。 ◎健康長寿課長(河邉弘ミ子君)  表示が変わるといいますか、きちんと表示するというのはもちろんハード面ではあるかと思いますし……。 ◆11番(濱田雅美君)  市民から見ればそこだけが変わるということですよね。 ◎健康長寿課長(河邉弘ミ子君)  場所等は今の状況のままになりますけれども。 ◆11番(濱田雅美君)  わかりました。わかりましたというか、市民の方が相談窓口ということがわかるようにちゃんと明記をしていただいて、その相談をきちっと各担当課が横並びというか、横の連携を今までよりも強化していって、その相談を最後まで解決の方向に持っていっていただけるということですよね。 ◎健康長寿課長(河邉弘ミ子君)  イメージとしては、そのように考えております。 相談を受け付けることが相談ではないと思っておりまして、その対応というところが重要と考えておりますので、そのところも含めて体制をつくっていきたいのと、今まで包括支援センターは高齢者の相談窓口ですということは訴えてはきていたんですけれども、それが浸透されていないということもありますので、いろんなそういう意味での啓発というのもきちんとやっていきたいと考えております。 ◆11番(濱田雅美君)  わかりました。 これは今の包括支援センターの窓口が、この何でも相談窓口ということで設置されるんですよね。 ◎健康長寿課長(河邉弘ミ子君)  包括支援センターが担当いたします。 わかりにくいと思われるところは、例えば、高齢者に特化した内容を受けていくということで御理解いただきたいと思うんです。 市役所に来るのに目的を持って来られると思うんです。例えば、ごみのことを聞きたいよと思ったら、それは直接生活環境課のほうに行くことになろうと思いますし、そこの総合案内と総合相談というところをすみ分けて考えていきたいと思っております。 ◆11番(濱田雅美君)  そうですね、私もそこ今ちょっとお伝えしたかったんですけれども、高齢者何でも相談窓口としてしまうと、高齢者の人はたぶんそこに、今言ったごみのこととかも行くと思うんです。それから上にということで案内はできると思うんですけれども、その分また受付のところもあるんですけれども、そこをたぶん通り越して高齢者の人だったら何でも相談なんで、本当に何でも行ってしまうかなということは思いました。 まず、そこから担当課のほうに振っていただければそれでいいんでしょうけれども。 ◎健康長寿課長(河邉弘ミ子君)  これから明記するに当たりまして、ちょっと工夫していきたいと思っております。 ◆11番(濱田雅美君)  いずれにしろ高齢者の人が市役所に来るというのは、本当に何らかの相談があって、大げさに言うと助けてほしいという声を上げているのかもしれないですし、来るときには多分高齢者の方だったら、やはり自分で運転できない方は、それこそタクシーで来て、またタクシーで帰らないといけないと思うんで、そんなことはないと思うんですけれども、係の担当課の人がいらっしゃらないから、きょうはちょっとわかりませんとかということのないようにだけはしていただきたいと思います。 次に、1998年4月に高齢者ドライバーの免許証返納制度が開始され、自主返納者が増加しておりますが、本市でも交通機関の不便な高田地区や熊野川地区はもちろんではありますが、旧市内や三輪崎、佐野、蜂伏地区においても、不安を感じながらでも免許証を返納してしまうと日常生活に支障が出ると考え、返納できない高齢者の方々も多いはずです。 2016年の県内の免許保有者数は、65歳以上が26.2%で、交通事故のうち高齢者ドライバーが関係しているのは全体の3割程度と、とても高い割合を占めております。そのような状況の中、和歌山県内においてもさまざまな市町村が運転経歴証明書を持っている方への支援対策を講じています。さきの同僚議員の質問の答弁から、新宮市においては70歳以上の交通事故が全体の40%を占めており、65歳のニーズ調査では、みずからの運転で外出するという方が46.8%、また外出を控えていると答えた方が2割もいるとのことでした。この結果は、新宮市が目指すところの介護予防に努め、いつまでも元気な高齢者をふやしていくということに逆行してしまっているように思われます。 そこで、市長の選挙公約にもある、高齢者の交通手段の確保はどのような施策をお考えかとお尋ねしたかったのですが、12番議員の質問の中で答弁されたものかと思いますので、念のため確認させていただきます。 ◎市長(田岡実千年君)  今、公共交通については商工観光課が担当しておりますが、12番の上田議員から、トップバッターでこのことについてしっかり提言いただきまして、これはまちづくりだろうという提言もいただいて、そういう中で関係する機関、関係する課、横断的に集まっていただき、しっかりと議論していきたいと思いました。 それで今後、これ公約でもありますので、この4年間でこの時代の流れに沿った市民が利用しやすい交通体系になるように頑張ってまいりたいと思っております。 ◆11番(濱田雅美君)  ありがとうございます。運転免許証の自主返納というのは、安全なまちづくり、市民の命を守ることにつながってくると思います。早急に取り組んでいただき、運転免許証の自主返納をしても安心して不自由なく生活できる住みよいまちづくりの取り組みをお願いしたいと思います。 次に、緊急通報システム事業についてですが、65歳以上のひとり暮らしの高齢者を対象に、ボタン一つで24時間対応の事業者へ連絡できる装置を設置する取り組みですが、この利用料金は、旧市内は1カ月500円、熊野川町は1カ月300円ということで変更はございませんか。 ◎健康長寿課長(河邉弘ミ子君)  変更はないです。そのとおりです。 ◆11番(濱田雅美君)  この利用料金、なぜ旧市内と熊野川町で違いがあるのかと思ったんですけれども。 ◎健康長寿課長(河邉弘ミ子君)  合併する前には、旧熊野川町は無料、旧新宮市は500円の自己負担でしたが、合併後3年経過後の平成21年より熊野川町については300円の自己負担とするということが、平成16年10月での合併協議事項の調整方針という会議の中でそういう方針で決定されたというふうに把握しております。 ◆11番(濱田雅美君)  このシステムで、緊急で出動した件数というのはおわかりになりますか。 ◎健康長寿課長(河邉弘ミ子君)  緊急で出動したという内容の、緊急対応の数字は、新宮、熊野川町合わせて平成28年度85件でした。そのうち救急車の要請したものが19件です。 ◆11番(濱田雅美君)  あと、低所得者のひとり暮らしの高齢者を対象に電話回線の権利を貸し出す老人福祉電話設置についても、基本料金と通話料は自己負担となっておりますが、この老人福祉電話設置は今何件ありますでしょうか。 ◎健康長寿課長(河邉弘ミ子君)  貸し出している件数は8件となっております。 ◆11番(濱田雅美君)  この福祉電話設置についてなんですけれども、通話料は御自分で負担ということなんですけれども、基本料金のほうを無料にするとかということは、やはり低所得者の方に貸し付けているということもあって、基本料金の無料というのは、取り組みは難しいですか。 ◎健康長寿課長(河邉弘ミ子君)  電話を設置できない方への電話回線の権利を貸し出しするというサービスでありまして、基本料金を無料にする予定はありません。 実質的には、最近は設置の希望というよりか、今まで利用していた方の撤去の希望ということが多くなってきておりますので、今後も無料にする予定はありません。 ◆11番(濱田雅美君)  撤去される理由というのはどのようなものがありますでしょうか。 ◎健康長寿課長(河邉弘ミ子君)  施設に入所されますとか、あとは死亡されるというような状況のときです。 ◆11番(濱田雅美君)  わかりました。この緊急通報システム事業の利用者数が旧市内では69件で、熊野川町では14件となっていると思うんですけれども、これはこの数字で今も変更はありませんでしょうか。 ◎健康長寿課長(河邉弘ミ子君)  登録者数は、69件と14件で変わりございません。 ◆11番(濱田雅美君)  市長にちょっとお伺いしたいんですけれども、この緊急通報システム事業の利用者数が新宮では69件で、これが500円として年間で41万4,600円なんですけれども、熊野川町では14件で年間5万400円、電話設置の基本料金が、これ基本料金、プッシュダイヤルとダイヤルでちょっと差があるんですけれども大体1,850円とか、約2,000円なんです。今8件あって年間で19万2,000円なんです。これをやはりもう少し援助する方向、本当は無料にしていただければ大変ありがたいんですけれども、財政が大変厳しいのは重々承知しているんですけれども、市民の命を守る施策であるということで、もう少し援助するという方向には持っていくのはやっぱり困難でしょうか。 ◎市長(田岡実千年君)  そうですね、今はやはり利用していただいている方には、利用料をいただくのが筋だというふうには思ってございます。 ◆11番(濱田雅美君)  老人福祉電話は8件で、これは低所得者の方に対して緊急のときに対応できるよう、どちらも緊急のときに対応できるような施策なんですけれども、市民の命を守るということでありますので、無料が困難というのであれば、合併してもう12年経っておりますが、この緊急通報システムの利用料を旧新宮市のほうも平等に300円に統一するとかということもやっぱり難しいでしょうか。 ◎健康長寿課長(河邉弘ミ子君)  緊急通報システムの自己負担の500円と300円は、機器のレンタル料としていただいているものなので、利用される方にも借りているという意識も持ってもらいたいと、担当課では思っております。なので、そういう意味でも御理解いただいて自己負担をお願いしたいと思っているんですけれども、同じく300円に合わせるということについては、今まで協議したことがございませんでしたので、課題としてまた今後協議していきたいと思ってはおります。 ◆11番(濱田雅美君)  ぜひ協議していただければありがたいと思います。 借りているという意識を高めるというか、借りているという意識を持っていただきたいということで、利用料金ということをおっしゃっていますが、借りている意識を持っていただくなら、破損した際には自己負担をしていただくとか何らかの手立てがあって、利用料金のほうは、今後もう少し低料金にしていくとかという方向も少し考えていただけたら大変ありがたいと思いますので、お願いしておきます。 ◎健康長寿課長(河邉弘ミ子君)  ちなみに、旧新宮市の場合は1件2,190円の登録した方につきましてお支払いしておりますし、熊野川地域におきましては、2,397円というふうに、うちのほうは予算を委託料をとって実施しております。なので、平成27年度であれば240万円程度、平成28年度であれば216万円ぐらいが委託料として支払わせていただいておりますので、すぐにかどうかというところはお答えできませんけれども、予算全体のこともあると思いますので、心にはとめておきたいと思っております。 ◆11番(濱田雅美君)  お願いします。今事業者にお支払いするのが、やはり山間部ということで熊野川町のほうが多いと思うんですけれども、旧市内のほうが約200円ほどなんですけれども、旧市内のほうが事業者に払う金額は低いけれども、設置している方の負担料は200円ちょうど高くなるんです。やはりちょっとその辺も考慮していただいて、できれば熊野川町、旧市内で統一で300円とかという方向に持っていっていただけたら平等になるのかなと思いますので、お願いします。 次に、4月改正になった要支援1、2認定の方の生活支援サービスは、新宮市内ではシルバー人材センターに担っていただいていると思いますが、問題なく対応できているのでしょうか。人材が足りていないという状況はございませんか。 ◎健康長寿課長(河邉弘ミ子君)  ことし4月から要支援1、2の方の介護予防の訪問介護が、介護予防日常生活支援総合事業の中の一つとして基準を緩和した訪問介護サービスを提供しているところです。 シルバー人材センターに委託している、この基準を緩和した訪問介護サービスの人材不足に関しては、シルバー人材センターのほうもサービスを提供する方の負担とならないように人材確保に努めていただいており、この事業実施以前からも日常生活援助事業として家事援助も行っていただいていたこともあり、現在のところ問題なく対応していただいていると把握しています。 ◆11番(濱田雅美君)  その人材不足の問題がないということは大変ありがたいことだと思います。 近隣の田辺市では、支援サービス員として登録はしてくださるそうですが、いざ他人の家に入るとなると気が重く、断られるそうで、担い手不足の解消に困窮しているとのことでした。ですので、新宮市においてはシルバー人材センターの、今まで入ってくれていた方とかもいらっしゃると思うので、そういったことでは円滑に進んでいるのはありがたいなと思いました。 次に、二次予防事業についてですが、この事業は平成28年度で終了して、国から新たに介護予防日常生活総合支援事業となりましたが、平成28年度までの事業と把握した上でお伺いさせていただきたいと思います。 介護予防元気度チェックをもとに二次予防事業対象者を把握するとのことですが、二次予防事業対象者が平成27年度では39名、各項目該当者数では、運動が20名、認知が15名、鬱傾向が15名、平成28年度では二次予防事業対象者が78名で、運動が40名、認知が33名、鬱傾向が30名となっていまして、ちょうどこのチェックリストを見ただけでは、1年で倍の人数が二次予防事業対象者となっているんですけれども、この2倍にふえているというのはどういった傾向なんでしょうか。 ◎健康長寿課長(河邉弘ミ子君)  1年で倍の人数にリスク者がおったということなんですけれども、平成27年度と平成28年度に実施した対象者数が、平成27年度では295名、平成28年度では404名と2倍ではないですけれども、かなり多く対象者になっております。項目別に見て、たまたま運動も2倍、認知にかかる人も2倍、鬱傾向の人もたまたま2倍にリスク者が出ているんですけれども、これは本当に偶然と考えております。 ◆11番(濱田雅美君)  わかりました。 今のこのチェックリストを見させていただいたときに、対象者から介護が必要になった人というのは何人で、その方の悪化した症状の原因というのはどのようなものかというのまでは把握はできないものでしょうか。 ◎健康長寿課長(河邉弘ミ子君)  この二次予防事業対象者把握事業は、要介護、あるいは要支援状態になる前に予防することを目的に、要介護・要支援になるリスクのある方を把握する事業です。ですので、あらかじめ認定を受けていない70歳の方を対象としている事業です。よって、結果を出した時点では介護が必要となった方はなく、また想定はしておりません。この受けられた方、あるいはリスクに上がった方が要介護・要支援になっているかどうか、あるいはどの時点でなったのかどうかまでは把握できておりません。 ◆11番(濱田雅美君)  この項目別該当を見ても、運動、認知、鬱傾向、いずれも外出をしない、もしくはできない状況なのかなと、想像なんですけれども思いました。悪循環が結果で介護につながってしまうのが目に見えてわかる結果かなと思います。 さまざまな取り組みを行ってはいただいておりますが、私も言い続けて心苦しくもなってきておりますが、やはり居場所づくりというのは絶対に必要だと思っております。外に出る行為そのものがさまざまな問題解決と早期発見につながると考えます。 以前、海南市やほかの自治体の認知症カフェを紹介させていただきましたが、近隣の三重県御浜町に最近認知症カフェ「1go1笑(いちごいちえ)」が開設されました。もともと普通の喫茶店でしたが、閉店して使われなくなって、そこを地元のボランティアの方々で傷みを修理して再度利用できるようにし、認知症とその家族、認知症を理解してくれている地域の人たちが集い、楽しく過ごせているとのことです。週1回、火曜日の1時から3時までの2時間ですが、今のところ1日平均13人から14人が来店するとのことです。 運営は有償ボランティアとのことで、送迎が必要な方は事前に社協に予約すれば無料で送迎をしてくれます。1ドリンクとおつまみで入場参加費として200円、スイーツがプラス200円、配置スタッフが喫茶店マスター、世話人として1名、ウエーター・ウエートレスに障害者の社会参画として1名、現在は知的傷害のある方が2名就労訓練、生きがいづくりとして頑張ってくれているそうです。世話人の補助スタッフが1名、介護スタッフ1名は、町内の訪問介護事業所を有する事業所の協力を得て、交代で1名ずつ配置してくれているそうです。家族相談員1名は、今状況を見て検討をしているとのことですが、認知症・介護関係専門職は、当面社協職員と地域包括職員が交代で1名配置とのことです。 地元の人の声としては、もともと喫茶店でみんなが集まるたまり場のようなところだったが、なくなった後はつまらんし、どこへ行くともなかったので、また復活してくれて本当にうれしいし、認知症家族の人は、やはり気兼ねなく来ることができて相談もできるし、愚痴も言えるので大変うれしい。週1回でなくて回数をふやしてほしい。時間をふやしてほしい。メニューをふやしてほしいなどのうれしい前向きな声がふえてきているということです。 開設までの一番の課題は、やはり場所と人材探しだったようですが、今のところ順調に進んでいるとのこと。認知症カフェは、認知症患者とその家族を地域で支えることはもちろんなんですけれども、地域の元気な高齢者や子育て世代の方々もともに集える居場所として活用できるように。子供は、その存在そのものが元気を与えてくれると思いますので、高齢者がいつまでも元気で事業対象者を出さないことにつながると思います。 若いお母さん、お父さんは、子育てに必要な知識や悩みを聞いて知恵をいただき、居場所にできるのではないでしょうか。子供たちも高齢者と触れ合うことで得られるものはたくさんあると思います。 あと、皆さんも御存じかと思いますが、先日、12月10日のニュースで、高校3年生の青年が自宅の団地が火事になり、10分で8人の命を助けたと報道されていました。その中で、幼いころ自転車を直してもらったり、優しいけれども悪いことをしたら怒られる少し怖いおじさんとの交流があり、そのおじさんが事故で足を不自由にして、トイレに行くにも家の中で5分ぐらいかかること、寝ている状態が多くなっていることを知っていて、小さいころお世話になったおじさんを助けなきゃと思い、すぐに救助に向かったそうです。その後、踊り場で逃げ場をなくした7名の人も救助をしたという奇跡的な出来事でしたが、機転を利かし行動できたのは、この青年が幼いころからレスキュー隊に憧れ、地元の防災訓練や講演に積極的に参加していたこと。救助に関する本を興味深く読んでいたことも幸いしたらしいのですが、何より幼いころからの地域の交流が、どこにどのような人が住んでいるのかを把握していたことがとうとい命を助けられたのだと思います。 勇気ある立派な行動で、なかなかできることではないと思いますが、青年の命と誰一人犠牲者が出なかったことが一番本当によかったことと思います。 阪神・淡路大震災の際も、助かった方々の77%が地域住民の救助によるものだったということです。このように、地域の交流と支え合い、助け合いが地域包括ケアシステムの基盤であり、温かい人柄が多い新宮という地域での構築は、もう既にでき上がっているところもあるかと思うのですが、それをどう新宮市全体に広めて、新宮市としての地域包括ケアシステムの形にしていくのか。また、今後は精神障害の方にも対応した地域包括ケアシステムの構築も視野に入れなければなりません。 地域包括ケアシステムの構築に最後までゴールというのはないと思いますが、現在の進捗状況と課題をお教えいただけますでしょうか。 ◎健康長寿課長(河邉弘ミ子君)  地域包括ケアシステムの構築は何回かお伝えさせていただいているところですけれども、健康寿命の延伸と介護予防と生活支援サービスの確保、医療・介護・福祉の連携と在宅医療・介護の充実という、この三つを目標にして取り組んでいます。 まず、取り組めてきている主なものといたしまして、目標の実現に向けた手法として、地域ケア会議を軸とし、個別の事例を通し、事例個人の問題・課題解決、地域の課題の把握と解決策を生み出してくというスタイルができてきているように思います。 認知症支援につきましては、平成30年4月から新宮市医師会の御協力をいただき、認知症初期集中支援チームを包括支援センターに設置を予定しております。 また、在宅医療・介護連携推進事業におきましては、病気になっても在宅で療養生活が安心して続けられるようにするには、それぞれの医療・介護の関係者はどうすればよいのかの協議でありますとか、参加者の意識の向上を図る場として新宮市在宅医療・介護連携推進会議を定期的に開催し、在宅医療・介護の実現に向けての検討が始まっております。 また、在宅医療・介護の実現をするための一つとして、在宅医療・介護に関する相談窓口として新宮市医師会に相談窓口の設置に向け協議を行っているところです。 課題につきましては、住民参画による地域での支え合いの体制が十分でなく、本年度より社会福祉協議会に生活支援コーディネーターを委託し、定期的な情報の共有、連携を図っているところです。 また、少子高齢が進行する中、今までのように若い世代が高齢者を支えることができない状況となるため、健康寿命の延伸を図るための介護予防の推進・強化、また、元気な高齢者が支援の必要な高齢者を支える仕組みをつくっていかなければいけないということが課題と考えております。 ○議長(屋敷満雄君)  濱田議員、どう、もうちょっと時間がちょっと厳しいんやけれども、どうか。もうちょっとか。 ◆11番(濱田雅美君)  今のだけ。今の答弁でちょっと私思ったことがあるんで、それだけお伝えしたいんですけれども。 地域包括ケアシステム調査特別委員会に入らせていただいていたときとかに、やはり在宅医療・介護の連携とかというのがすごく難しいという課題になっていまして、あと、今正直課長の答弁の中で、それが、今連携が進んでいるということを聞いたので、すごく大変うれしく思っております。その中でも特に医師会に相談窓口の設置を交渉してくれているというのは、本当に今正直大変びっくりして、と同時にとてもうれしく思っていますので、クリアする課題がたくさんあったもので、この部分が本当に進捗がおくれるかなと正直思っていたのが、こんなに早い段階で進んでいるということが、やはり関係課の御尽力があってのことだと思いますので、本当にありがとうございましたということと、また、今後しっかりと連携を強化していっていただいて、構築のほうを進めていきたいと思いますので、そのことだけお伝えしたいと思います。 休憩入っていただいて結構です。ありがとうございます。 ○議長(屋敷満雄君)  10分間程度休憩いたします。 △休憩 午後3時08分--------------------------------------- △再開 午後3時20分 ○議長(屋敷満雄君)  休憩前に引き続き会議を開きます。 一般質問を続けます。 11番、濱田議員。 ◆11番(濱田雅美君) (質問席) それでは、一般質問の続きを行わせていただきます。お願いします。 新宮市や周辺地域では、緊急時に対応していただける精神科医が少ないと聞いております。 精神障害の方の見守りの課題と解決策は、どのようにお考えでしょうか。 ◎福祉課長(有本文彦君)  夜間や土日等の急患対応ですが、精神科を受診するためには有田川町の県立こころの医療センターか、あるいは三重県の松阪市まで行かなければ受診することが難しいというのが、この地域の現状となっております。 救急対応できる医療機関が新宮や周辺地域にあればいいなというような声があるということも承知しております。 このような現状の中で本年より和歌山県が主となりまして、新たな入院や再入院を予防し、地域で生活が維持できるように医療機関と連携しながら訪問看護事業所の看護師等が訪問を行い、保健、医療、福祉、生活の包括的な支援を行う取り組みを実施しております。 新宮市におきましても、精神保健福祉手帳をお持ちの方、自立支援医療を受給されている方のうち、他にサービスを利用されていない方への訪問や相談を行っております。 また、障害者の相談支援事業所におきましても訪問等を行うなど、見守りや支援を行っております。 障害のある方、とりわけ精神の障害のある方の見守りや支援については、今ある社会資源を活用しながら行政、事業所等の関係機関、そして何よりも医療機関と連携や課題の共有を進め、支援やその体制づくりにこれからも努めていきたいと、そのように考えております。 ◆11番(濱田雅美君)  精神障害、発達障害など、まだまだ私も知識を得る必要があると痛感しております。いずれも、いつ誰にでも発症する可能性がある病気と知りましたが、私も含め、知らない人が多いと思います。 少し前、発達障害、愛着障害の講演会に行かせていただいたときにも、私自身、現場を知らず、障害を抱えている方々との交流もほとんどないため、講演中のお話の中で頭の中で想像して考えることしかできなくて、余り納得できずに帰ってきてしまったということが現状でした。その後、屋敷議長の計らいで、地域活動支援センター・あかつきと南紀ひまわり作業所のほうに足を運ばせていただき、いろいろとお話を聞かせていただいたんですけれども、触れ合い方なども全くわからずに見守りとまでは到底いきませんけれども、病気のことの知っているか知らないかの知識があるかないかだけでも、すごく大きく変わってくると思います。知ってもらうことが必要なのかなとも思いますし、知らないことが一番怖いのかなということも自分の中で考えるようになりました。デリケートな問題なのかとは十分思っておりますが、啓発の必要性もあるのではないかと考えますが、いかがでしょうか。 ◎福祉課長(有本文彦君)  障害についての啓発というのは大変重要なことになると思います。 この12月に、市の広報の折り込みというような形で主だった障害についてのサポートというんですか、そういうような形の啓発のチラシを今回ちょっと配布させていただいております。 こういう形で、機会を捉えながら、継続しながら啓発していくということが必要になってくるのかなと、そのように考えております。 ◆11番(濱田雅美君)  その啓発は必要かと思っていただいているようなんですけれども、きのう、屋敷議長から、来年の1月24日に精神障害のなんなんネットが主催する講師に、SSTリーダーの高森信子先生をお迎えして講演会があるということを教えていただきました。また、このような講演会の情報を広報していくことから始めるということもいいのかなと、私はきのう思ったんですけれども、それに関してはいかがでしょうか。 ◎福祉課長(有本文彦君)  申しわけありません。具体的な日時の、その講演については、今ちょっとお聞きしたんですけれども、講演等でこちらでお知らせできるようなものがあれば、どういう形でできるかはわかりませんが、周知するという方向で考えていきたいなと思っております。 ◆11番(濱田雅美君)  また、これからの取り組みもよろしくお願いいたしたいと思います。 私もこういうふうに言わせていただいているんですけれども、まだまだ知識を得て勉強していかないといけないなとは思っていますので、またそういった何か情報とかがあれば教えていただけたらありがたいと思います。 地域包括ケアシステムの構築の取り組みは、非常に大変だと思いますが、今後は医療、介護、福祉、教育、子育てを初め、専門職や他職種などの横の連携を密にしていかなければならないと考えます。それに対しての課題は、どのようにお考えでしょうか。 ◎健康長寿課長(河邉弘ミ子君)  先ほど冒頭にもありましたように、高齢者の相談窓口を明確にして相談を受けるだけでなくて、支援体制を整備していくという必要があると考えております。その支援体制につきまして、包括支援センターが適切な解決できる関係機関へつなぐというのが対応の一つですが、それだけでは解決できない場合が多々あります。 地域ケア会議においては、介護の事業所であったり、医療、介護の専門職、必要に応じて地域の方、民生委員等々が一緒に入っていただいて検討する場を設けているところですが、その課題といたしましては、つなぐ先の関係機関や地域ケア会議にそういう関係者として出席していただいている方等も支援するチームの一員という認識を持ってもらえるように、顔の見える関係をさらに構築することが今後も重要かなと考えております。 ◆11番(濱田雅美君)  ありがとうございます。 あと、先ほども紹介させていただきましたし、以前もお伺いしているのですけれども、改めてお伺いしたいと思います。 認知症カフェについての取り組みというのは、この後、どのようにお考えいただいていますでしょうか。 ◎健康長寿課長(河邉弘ミ子君)  認知症カフェにつきましては、議員がおっしゃるとおり、認知症の方を介護している方や当事者が少しでも癒やされる、気兼ねせずに出かけられるということが大前提となると思います。 以前にも申し上げたかもしれませんが、行政主導より住民参加の形での実施を目指しており、今、人材の発掘を行っているところです。 ◆11番(濱田雅美君)  以前にもお伺いしているので、行政主体より民でということは十分わかっているつもりなんですけれども、認知症カフェの必要性を提言し続けさせていただいているんですけれども、まだ、行政主体でなく、あくまで民間自体の回答は何回もいただいているんですけれども、確かに、行政も現在、見守り交流事業の一環で福祉委員がサロンとかを開催してくださってありがたいんですけれども、ここに行ける人は、やはり元気な人なんです。認知症患者とその家族がそのサロンに入っていくというのは、やはり、家族からしてみれば、うまく交流ができない、家族をそこに連れていってその場の雰囲気を壊してしまうのもつらいしということで、どうしても足が遠のいてしまうという現状もあります。 認知症カフェならば、認知症患者とその家族を理解してくれている方たちが集まってくれるので、やはり足を運びやすいのではないかと私は思っているんですけれども。そこに専門職の方もいるので相談したりとか、やはり、心のケアも十分していただけると思います。 認知症とついていますが、先ほども申しましたけれども、あくまで、地域の居場所づくりというふうに考えてほしいと思っていますし、私もそのように考えています。行政や社協や何らかの、こちらからのアクションを起こすことができないかなと思っていたんですけれども、今、御答弁いただいた中に、人材の発掘を行ってくれているということなので、前向きに考えていただいているのかなと思って期待しているんですけれども。 近隣の自治体が運営を始めていることもありますし、今、全国的にもそういった認知症カフェを開催しているところが実際にあるので、絶対に新宮市でできないことはないとは思っております。ですので、また私のほうも前向きに捉えたいので、何かいいお考えとかいい方法があれば、思い浮かんだりすれば、また教えていただけたらいいなと思うので、お願いしておきます。 あと、小学校と中学校の授業の中に、認知症サポーター養成講座を組み込んでいただきたいとお願いしていた件なんですけれども、これは、今どのようになっていますでしょうか。 ◎健康長寿課長(河邉弘ミ子君)  小学校、中学校の生徒に対しての認知症サポーター養成講座につきましては、一般質問の中でも議員からも提言を受けておりました。 包括支援センターで協議を重ね、また、担当が研修会等にも行き、4月からの実施に向けて、今、学校教育課に協議をさせていただいているところです。 ◆11番(濱田雅美君)  取り組める方向に進んでいますか。 ◎健康長寿課長(河邉弘ミ子君)  一応、計画はできておりますので、これを学校教育課のほうに相談もさせていただいていて、またお話も聞いていただけるということでお返事をいただいておりますので、授業の1こまをいただくという貴重な時間ですので、協議をしていただき、できれば実施させていただければありがたく思っております。 ◆11番(濱田雅美君)  わかりました。ありがとうございます。 御尽力いただいている関係課のほうには感謝申し上げます。 10月に私のほうでお願いして、王子公民館主催の人権学習会のほうで認知症サポーター養成講座をこちらのほうから出向いていただいて行ってもらったんですけれども、やはり、受講していただいた後、地域の人々の声が上がってきていて、意識の向上にもつながっていることをすごく実感しておりますので、ぜひ、小学校での、中学校での授業での取り組みのほうも前向きにしていただければ、必ず子供たちには結果がついてくると思っていますので、どうかよろしくお願いしたいと思います。教育長、よろしくお願いいたします。 ◎教育長(楠本秀一君)  道徳が来年度から小学校は教科化になります。そういった中で、社会的な課題、そういったことも勉強するのは大事なことかなと思いますので、健康長寿課長と連携して実施できるように取り組んでいきたいと思います。 ◆11番(濱田雅美君)  実施していただけると信じて期待しております。 市長の公約にもある、傷んだ市道の整備とか、あと、町内会溝掃除への支援とかというのも、高齢者にとっては大変優しいまちづくりになると思いますので、ぜひ、早い段階での取り組みが行われますようによろしくお願いします。 あと、就学前教育についてですが、人づくり革命の「新しい経済政策パッケージ」と題された案の一つに、3歳から5歳児までは全ての子供の幼稚園、保育園、認定こども園の費用を無償化する。ゼロ歳から2歳児については、当面、住民税非課税世帯を対象に無償化を進める。 無償化は、2019年4月から一部開始、2020年4月から全面的に実施するとあります。これまでは、家庭環境はもちろんですが、それに加えて保育の時間と保育料が保護者にとって大きな選択肢の一つにもなっていたと思いますが、保育の無償化が実施されれば、保護者の選択する傾向が大変気になるところです。そこで重要なことは、幼稚園も保育園も就学前教育に格差が生じないようにしなければならないと思います。市長が掲げる英語教育もそのうちの一つだと考えます。 市立保育園においては、さまざまな課題がある中、独自の教育に取り組み、御尽力いただいているところですが、市として新宮市の子供たちには、どこの保育所、保育園、こども園、幼稚園にいても、同じラインの教育を学んでもらわなければならないと考えます。 特に、三佐木蜂伏地区の認定こども園の開園に当たり、三輪崎幼稚園を手放した幼児教育をどのようにかかわり、教育部門をどのように担うのかお教えいただきたいと思います。 これは教育委員会に御答弁願います。 ◎学校教育課長(嶋田雅昭君)  まず、教育部門としましては、関係各課と連携してかかわれる部分で協力していきたいと考えております。 それと、議員おっしゃる同じラインの教育ということで、格差なくという部分でございますが、まず幼稚園につきましては、幼稚園の教育課程は幼稚園教育要領に基づいて運営されております。 保育所につきましては、保育所保育指針に基づいて運営されております。 この幼稚園教育要領も、保育所保育指針におきましても三つの柱、5領域、就学前の子供たちの10の姿というのが明示されております。 この幼稚園教育要領も保育所保育指針も、そのあたりは全く同じものがここに示されております。ということは、幼稚園におきましても、保育所におきましても、同じ就学前の姿、それを目指して教育を行っていくという意味で、格差は生じないものと考えております。 ちなみに、三佐木蜂伏地区に来年度からできる認定こども園は保育所型認定こども園となりまして、もとになるのは保育所保育指針になっております。 以上です。 ◆11番(濱田雅美君)  御丁寧な御答弁いただいたんですけれども。 教育長はこの部門、今と同じようにお考えですか。 ◎教育長(楠本秀一君)  先ほどの9番議員の一般質問の中でもお答えさせていただいたとおり、そのように思っております。 英語教育も保育園でも取り組んでいただいておるというふうに伺っておりますし、逆に保育所によっては水泳教室を毎週やったり、スポーツジムへ行って、あるいは太鼓を熱心に教えて出初め式には披露していただいているという、公立幼稚園でやっていないような取り組みもやっていただいていますし、それはそのとおり子供たちの感性、能力、資質を伸ばす上で、その園、園の独自のカラーかなと思っていますが、今、先ほど嶋田課長が申しましたように、小学校へつなぐあるべき姿というのは一緒でございますので、特別な幼児教育というのは存在しないのかな、今のままを一緒にやっていただいたらいいのではないかなというふうに思っております。
    ◆11番(濱田雅美君)  わかりました。 私も前回から子ども・子育て会議のほうに参加させていただくことになりまして、その際の会議の中ででも、委員長や幼稚園現場、保育園現場のほうからも大きく声が上がっていたと思うんですけれども。 重ね重ねの申し立てがあったと思いますが、私のほうからも、また教育長に改めてお願いしたいのが、やはりこの子供の成長に大きく影響する問題でもありますし、新宮で育つ大切な子供たちのためにも、本当に今御答弁いただいたことに沿って、くれぐれも本当にお願いしたいと思うんです。 ですので、また、子ども・子育て会議のほうでもこういった問題が取り上げられると思いますけれども、そのときはしっかりと連携していくということをお約束いただいて、そのように取り組んでいただきたいと思います。 ◎教育長(楠本秀一君)  おっしゃるとおり、子ども・子育て会議、あるいは幼保の協議会、私ども持っておりますので、十分連携とりながら、新宮市の就学前の子供たちの教育どうしていくのか、小学校の連携も含めて、今後もそういったことを話し合いしながら実践していきたいなというふうに思います。 ◆11番(濱田雅美君)  お願いしておきます。 先ほど9番議員のときに教育長がいろいろ御答弁いただいていたのと少しかぶってくるところがあるんですけれども、就学前教育とか幼児教育といわれる中、確かに教育は教育として考えるのかもしれないんですけれども、この教育という名のもとに、しつけと遊びの中にあるのかなと私は考えます。 幼児期は、本当に人間形成であるとか、人格ができ上がる一番大切な時期だと思われます。幼児期における愛情が本当に最も大切だと考えておりますので、特別なことを教えるわけではなく、本当に当たり前のことを当たり前にできるようになれば大変うれしく思います。 このような言葉があって、花の名前を覚えるよりも、きれいと思える心を育てなさいというように、挨拶のできる子であり、ごめんなさいと人の痛みをわかる子、ありがとうと感謝の気持ちを素直に言える子、うれしい、悲しいが素直に表現できる子、人としての心の成長を本当にしっかりとこの幼児期に身につけてあげてほしいと思います。 もう一つなんですけれども、これは文武両道です。 三輪崎小学校に三輪崎幼稚園の園児を含めて、5人の園児がいたと思うんですけれども、その子たちがなぎなたを1年間教えていただいたというふうに聞きまして、最初幼稚園児は大きな声で挨拶することもできずに、座っていても、人の話を最初から最後まで聞けなかったりとか、そわそわしたりとかという子供たちが数人いたそうなんですけれども。その子たちが1年たって小学校に入るときに、名前を読み上げていただいたときに、その子、なぎなたに入っていた5人の子が一番大きな声で挨拶ができていたということと、あと集中して、人の目を見て話を聞けるようになったというふうに、子供の成長が目に見えてあらわれたというふうに聞いております。 そういったお話は御存じいただいているとは思うんですけれども。御存じでしょうか。 また、こういったことを幼稚園の教育が今まで行っていただいていたことが、新しく開始される認定こども園にも担保されていくのかということと、担保するのが難しいとかというのであれば、せめてこういったことをしていたということを認定こども園になる園に対して取り組みを申し送っていただいて、その園での新しい取り組みで結構なので、そういったことを今後していただくことはできますでしょうか。 ◎教育長(楠本秀一君)  それはですね、私どものほうから認定こども園について、これをやってくれとかいうことは、指示とかそういったことはできませんが、先ほど申しました幼保の協議会であるとか、子ども・子育て会議の中で、こういった活動もサポートできますよというようなお知らせはしていきたいと思います。 ただ、認定こども園のほうでも、独自の活動をやっておりますから、そういう活動は大事にしていただいて、とにかく私どもは、先ほど嶋田課長が言っていますように、10の目標というんですか、いろいろなことがありますけれども。その姿をきっちり子供たちに育んでいただいて、小学校へ受け入れさせていただくということですね。それが大事かと思います。 そういったことについては、繰り返しになりますが、子ども・子育て会議よりも幼保の協議会でしっかりと話ししていきたいなと思います。 ◆11番(濱田雅美君)  よろしくお願いします。 こちらのほうから認定こども園にこういうことをしてくださいというのは、確かにお願いはできるのは難しいかもしれないんですけれども。こういったことを取り組んでいたよということを、今言っていただいたように、その会議の中で申し送りという形ででも、こういった取り組みをしていただいていたことはお伝えいただければありがたいと思います。 あと文武の武ですね。つまり、スポーツで規律を学び、精神を鍛えて、生きる力を身につけてほしいというふうに考えます。 多種多様な社会問題を乗り越えて、自分を大切に生き抜く強さが必要な社会であると思います。そして、その精神が文の勉学というところにもつながると思います。 今回の一般質問で学力のことを取り上げることはできないんですけれども、市として文武両道という、意識した取り組みというのはどのようなものがあるのかなと思います。 ◎教育長(楠本秀一君)  知・徳・体を育むというのは教育の不易でございます。その中で、確かな学力、豊かな心、健やかな体を育てていくというのは、児童生徒に、これは学校の使命だと思っています。 その中で武道については、学習指導要領の中で、中学校で義務化されました、必須となっております。日本の伝統的な文化であります武道ですね。学校の中で取り組むということは、先ほど言いますように文武両道というんですか、それを特に意識したわけではないですけれども。既に学習指導要領の中でそういった方向は、これは当たり前のことなので、これは地道に取り組んでいくべきことかなというふうに思っております。 ◆11番(濱田雅美君)  ありがとうございます。 新宮市内では、王子地区では公民館行事としてサッカーがありまして、男の子は学校の幼稚園5歳児から入部できます。旧市内と三佐木蜂伏地区にもサッカークラブがあり、たしか4年生ですかね、野球チームに入れるのが、野球をされている子も多いと思います。 女の子は、最近はやっぱりダンススクールに行く子、またいろいろなフラダンスとかのチームに入る子も多いようなんですけれども。ほかにもスポーツクラブはたくさんあるんですが、家庭環境で子供たちが望んでも参加できない子供も中にはいます。体を動かすことは、体力づくりはもちろんなんですけれども、先ほどお伝えしていますように、心の成長にもつながります。 団体行動で皆と一つのことに取り組むという姿勢が、集中力、我慢強さや協調性など、たくさん成長できることがあると思います。 地元の企業関係の方が、職員の募集をしたときにも、最近は体育会系の子供の採用者がほとんどいないということで、できればスポーツをしていた子を採用したいんだ。それは縦の関係が築けない子が多い中、スポーツをしていた子はそれができているとおっしゃっていました。 私が申し上げるまでもなく、保育士の先生たちはお考えいただいていることと思うんですけれども、また外遊びとは別に、ぜひ高田、熊野川町も含めて、園の取り組みの一つに、皆と一緒に体を動かす時間というのをつくっていただきたいなと思うので、市長が推進されているラジオ体操とかでもいいと思うんですが、そういったことも、また私のほうもお伝えしたいと思うんですけれども。教育委員会としても、そういったことに重きを置いていただけるとありがたいと思うんですけれども、いかがでしょうか。 ◎教育長(楠本秀一君)  学校教育は、学習指導要領で全ての科目の時数とか決められております。そういう中で、教師の多忙感というのが最近うたわれておるんですけれども。生涯学習、社会教育の分野で、スポーツ少年団等、体育の振興というのもやっておりますので、その辺のことも十分わきまえて、今後も進めていきたいなと思います。 ◆11番(濱田雅美君)  お願いしておきます。 ○議長(屋敷満雄君)  濱田議員、もう。 ◆11番(濱田雅美君)  あと3分ほどで終わります。 乳児期の人間形成が非常に重要であり、その教育に市がかかわることの重要さを改めて考え、施策に反映していただきたいと思います。 再度申し上げますが、三輪崎幼稚園を手放し、1号認定を認定こども園に託すわけですから、認定こども園に対して教育のフォロー及び連携し、かかわりを持っていただくことを幼稚園担当部署に重々お願い申し上げておきます。そして、それは新宮市で育つ子供たちが平等に受けられる教育であるように重々お願いしておきます。 あと、市長、最後になってしまいましたが、3期目の御当選まことにおめでとうございます。3期目を制覇した市長が46年ぶりとのことで、3期という大きな壁を破った田岡市長は、きっと今までとは違う手腕を振るわれることであろうと大変期待しております。 3期目は文化複合施設建設という困難課題の多いビッグプロジェクトがありますが、ぜひ今まで以上に児童福祉、高齢者福祉、障害者福祉、医療の充実、教育、人材育成などのソフト面に重きを置いた施策の取り組みを私は強くお願いしたいと思います。 先日の同僚議員の一般質問の中で、公共交通手段の取り組みで、熊野市を見習ってというお話があったと思うんですけれども。本来ならそうでなくて、新宮市が広域の先駆者となって目指すべきまちとなり、ほかの自治体からも視察に来ていただける魅力ある取り組みをしている新宮市になるべきだと思います。 そのためにも、ぜひ今まで以上に議会としっかりと両輪になっていただき、公約どおり、市民の誰もが元気で心豊かに暮らせるまちを実現するためにも、議会とともに取り組んでいただけることを強くお願い申し上げます。 ◎市長(田岡実千年君)  はい、ありがとうございます。頑張ります。 ◆11番(濱田雅美君)  時間オーバーしてしまって大変申しわけございませんでした。 これで私の一般質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。--------------------------------------- △延会の宣告 ○議長(屋敷満雄君)  お諮りいたします。本日はこの程度をもって延会いたしたいと思いますが、これに御異議ありませんか。     (「異議なし」と呼ぶ者あり) ○議長(屋敷満雄君)  御異議なしと認めます。 よって、本日はこれをもって延会することに決定いたしました。 あすは午前10時から会議を開きます。 本日は、御苦労さまでございました。 △延会 午後3時53分...